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リ｢ あ！A！良かった、皆いたよー！ ｣
｢ どうしたの？ ｣
リ｢ どうしたの？じゃないわよ！車に起こしに来てみたら消えてるから大慌てで探してたの ｣
｢ そうだったんだ ｣
健｢ お嬢！あ、本間に居ったんか、良かった ｣
｢ ごめん、ちょっと散策を … ｣
健｢ ド阿呆！！
皆にどんだけ心配かけたら気が済むねん！ ｣
｢ ごめんなさ … い ｣
そんなに怒るなら車内に放置なんかしないでよ
私だって怒られたくて外に出た訳じゃないのに
健｢ 分かればええんよ、 ｣
｢ 寒いから部屋に戻ってる ｣
健｢ 暖かくするんやで ｣
その場にいるのが辛くて泣きそうで部屋に戻る
何で怒鳴られなきゃいけないの？
ちょっと出掛けただけなのに
他の皆だって散策くらいするじゃん
毛布にくるまり、必死で涙を堪えた
" コンコン "
部屋をノックする音が聞こえたけど
今は誰とも会いたくないから聞こえないフリ
大｢ Aちゃん、開けてくれないかな？ ｣
扉の向こうにいるのは大樹くんだ
大｢ 寝てるの？ ｣
ごめんね。とは思いつつガン無視する
大｢ 少しだけでいいから話がしたいんだ ｣
罪悪感に負け、とうとう鍵を開ける
" ガチャ "
大｢ あ、ありがと ｣
毛布を頭から被り、お出迎えする
｢ … どうぞ ｣
大樹くんはソファに腰掛ける
私はベッドの上に体育座りをする
大｢ Aちゃん、泣いた？ ｣
｢ … なんで？ ｣
大｢ 別荘に入る時辛そうな顔してたから ｣
｢ …… ｣
大｢ 急に怒鳴られたらびっくりするよね ｣
無言でゆっくり１回頷く私
そうしたら大樹くんがベッドのフチに腰掛ける
大｢ 怖かった？ ｣
この質問にもまた無言で頷く
大｢ Aちゃんは散歩してただけだもんね ｣
私の心のド真ん中を突いたような言葉
大｢ 僕もあるよ。理不尽に怒られたこと ｣
｢ … そういう時はどうするの？ ｣
大｢ 僕は感情のままに行動するよ。って言っても物にあたったりとかじゃなくて走ったり踊ったりね ｣
所謂ストレス発散か、なんて思った
大｢ だからAちゃんも感情のままに行動していいんだよ？ ｣
私の今の感情 …
大｢ 泣いていいんじゃない？ ｣
そう言われると途端に安心感を覚えた
毛布を顔にあててすすり泣いていると大樹くんが背中をさすってくれた
優しいなって、温かいなって、人の感情を読み取れるってすごいなって思った
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作者名：優人 | 作成日時：2017年8月10日 1時
