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「 すごーーーーーい!! 」
臣「 うるさっ 」
「 だって一面雪なんだよ!!?
なんでそんな静かにしてられるの!ねぇ! 」
臣のウェアの袖を引っ張り、揺する
臣「 まじ、誰かこの立ち位置変われよ 」
リ「 とか言って嬉しいくせに 」
「 くせに! 」
臣「 … まじうぜぇ 」
「 リアルトーンが怖いので避難っと 」
健ちゃんが連れてきてくれたのはスキー場
歩く度にズサッズサッと音がする
はめてる手袋をわざわざ外し、しゃがみこむ
その白い結晶に触れると冷たくて
それはもう私まで凍ってしまいそうな程
でも、掬ってみた途端に姿を消す
片「 置いていかれちゃうよ 」
「 え? 」
周りを見渡すと皆がリフトに歩いて行くのが見えた
「 あ、危ないとこでした 」
片「 ほんと危なっかしくて目が離せないよ 」
「 そういう子なんです … てへ 」
片「 知ってる 」
「 バレてましたか 」
片「 とっくにバレてるよ 」
そう言ってリフトに向かって歩く直人さん
置いていかれないように着いて行く
「 あと、私のどんなとこ知ってますか? 」
片「 泣き虫でしょ。馬鹿真面目だし、お人好し 」
「 え?(笑) 」
片「 のくせに素直じゃない 」
「 今日は毒舌な … 」
健「 お嬢 」
「 あ、え? 」
健「 直人さんとリフト乗るんか? 」
「 うん、直人さんと乗 … 」
片「 健ちゃんと乗っておいで 」
「 え? … 分かりました 」
拒否られちゃった … 私何かしちゃったかな
健ちゃんとリフトに乗り込む
乗り方怖すぎてビビったけど(笑)
乗ってる最中も片手は棒につかまり
もう片方は健ちゃんの腕をしっかり握る
健「 あのなぁ怖いのも分かるけど、強く握り過ぎやで?(笑) 」
「 ごめん(笑)だって怖いんだもん 」
健「 うっ血するわ(笑)」
リフトを無事に乗り終え、上に到達
皆はスキーするらしいけど、流石に私には難易度高いから雪で遊びながら傍観
えりちゃんも滑れないらしくて一緒にいてくれる
エ「 今日はずいぶん静かじゃないのよ 」
「 そうかな? 」
エ「 何かあったわけ? 」
「 うーん、何も無いよ 」
エ「 困ったことがあったら言いなさいよ? 」
「 ありがと。ひとつ聞いていい? 」
エ「 なによ? 」
「 これ私達はどっから下に降りるの? 」
エ「 ここから少し行った所にゴンドラがあるらしいし、そこからとかじゃない? 」
「 なんだ、良かった 」
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作者名:優人 | 作成日時:2017年8月10日 1時