lonely princess 4 (ページ15)

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直人side

岩田さんが喫茶店から出てってもなお
一人でその場に呆然と座っていた

これからどうすべきかをひたすら考える

Aちゃんが倒れた。しかも、僕のせい

時間が過ぎた分だけ罪悪感に苛まれる

様子が気になるけど
来ないでくださいって言われちゃったからな

しかし、Aちゃんの許嫁さんは随分男前な人だったな。

なんて感心してる場合じゃないっての

" これ以上彼女を悲しませるようなことをするなら僕が許しませんから "

ひっさびさにグサリと心に刺さった言葉

僕の正義は彼にとっての悪だったってことか

時は今！場所はここ！だよな。

────────

" ガチャ "

美｢直人から来るなんて珍しい｣

片｢話がある｣

美｢なに？まぁ、どうぞ座って｣

美香の正面の座布団に腰を下ろす

美｢それで話って？デートに誘う気にでもなった？｣

片｢今までのことは全部撤回する｣

美｢は？｣

片｢美香とは一切の縁を切る｣

美｢自分が何を言ってるか分かる？｣

片｢分かってる｣

美｢あの子が酷い目に遭ってもいいわけ？｣

片｢俺が守る｣

美｢なにそれ(笑)ヒーローごっこ？｣

片｢俺は物事の根本を見通せてなかった。
これ以上彼女を悲しませたくない｣

美｢漫画みたいなセリフばっか並べて
本当に守れると思ってんの？｣

片｢彼女にはたくさんの仲間がいる。だから例え俺が守れなくても助けてくれる人がいる｣

美｢ああそう！ならどうなっても知らないから！！｣

片｢勝手にしろ。じゃあ、俺帰るから｣

美｢なんなのよ！皆して！｣

片｢あ、あと言い忘れたけど｣

乱暴だとは思うが
美香の胸ぐらを掴んで耳元で囁いた

片｢彼女に手を出すなら自分がその倍傷つけられる覚悟が出来てからしろよ｣

美｢ …っ、｣

そのまま、美香の部屋を後にする

こいつにはこれくらいしないと
本気でAちゃんを襲わせかねない