ロイヤルミルクストーリー (ページ9)

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MASAYA side

夏休みも中盤。

今日も朝からバイト、がんばってます！

「つーても、水撒きやねんけどね … 」

ずーっとお天気やから太陽の光りと水飛沫が重なってキラキラ綺麗やなぁ。

店内ではショーケースを拭く章大さんが見える。

早朝からケーキ作ってあの人帰りも遅いんちゃんと寝れてるんかな？

そんか心配、いらんかもやけど小さな体ですごいエネルギー。

目が合って、にんまり笑ったら目を逸らされた。

照れてんのかな、かわいい。

にやにやが止まんない。

しょーたさん早く俺の事、まさやって呼んでくれへんかなー？

そうなったら嬉しい。

もっともっと好きになる。

好きになって欲しい。

「早く好きになってくれへんかなー… 」

ホースを捻ってアーチを描く。

虹が出来て、

「しょーたさんっ、見てー！」

あまりの綺麗さに見て欲しくて思わず章大さんを見ると、

「わぁっ！」

「 ……… え？」

やば。

通行人に水掛けてもーた … っ

「ちょ、佐野お前なにやってん … 」

店内から出てきた章大さんがぽかんと俺が水浸しに人を見ている。

「おーくら」

え？

水浸しの、男前。

「ただいま」

「… おかえり」

聞いたことある、この人がおーくらさん？

「帰ってくるん明日やと思ってたからびっくりした … 。てか、お前びしょびしょ。ふははっ」

「ふぁあっ！！す、すみませんっ！！」

「ちょ、何こいつ？」

大爆笑の章大さんに明らかに不機嫌な大倉さん。

「新しく入ったバイトくん。佐野、奥からバスタオル持ってきてや」

「は、はいっ！」

「バイトって、そんなんいらんやろ」

はい、明らかに嫌われました。

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