ロイヤルミルクストーリー (ページ35)

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MASAYA side

学校が始まってバイトの時間が減ってしまいました。

正直章大さん不足。

あいにく部活はやってないから授業が終わればすぐに学校を出る。

「晶哉、カラオケ行かん？」

「行かへん！バイトやしっ」

駅までダッシュ。

ひと息吐くんは電車に乗り込んでから。

9月に入ったけどまだまだ暑くて汗だくやから、
章大さんに借りたままやったけど、
お前に似合うからやるわって貰ったグリーン色のタオルで汗を拭う。

柔軟剤の種類を聞いて、即買いした章大さんの香りとお揃。

また変態って怒られるかも知れんけど、好きな人の匂いは心地良い。

はあ、好き。

大好き。

どうしたら好きになって貰えるんやろう。

そんな事ばかり考えてしまう。

「こんにちは、お疲れさまですっ」

裏口から入ってすぐ出会うのはマルさん。

「おっかえりー！今日はちと忙しいから気張ってなぁ」

「はいっ！」

「ふは！ええ返事やね。章ちゃんがお待ちかねやよ。調理場覗いてからホール入ってな」

「あ、はい！」

わぁ、章大さん何やろっ？

急いで着替えて調理場へ向かう。

ちらりと見えたホールには大倉さんがいた。

うん、忙しそう。

でも、先に章大さんっ。

「こんにちは！」

「おかえり」

「ただいま、です」

「ふふ、何？なんか変やで？」

「そ、そんな事ないもんっ。えっと、マルさんから章大さんが待ってるって聞いたんやけど、」

「うん。お前今日5限目くらいの授業って体育やったやろ？」

「え、サッカーしてたけど、なんで？」

「買い出し途中で学校前を通ったらな、たまたま晶哉を見掛けたから」

暑かったやろ？って、冷蔵庫から出してくれたのはよく冷えた見た感じパフェみたいなスイーツ。

「試作はお前に食べて貰おうって思っててん。ホール行く前に食べてき」

「うわ、めっちゃ嬉しいし美味しそうっ！」

早速頂いちゃおうと用意してもらったスプーンを片手にスイーツを見る。

「ゼリーなんやね！この白いのは何？もしかして … 梨っ！」

「タルトもいいかなって思ったんやけど、暑い中サッカーしてる晶哉見てゼリーにしようって決めたん」

「美味しいっ！」

「良かった」

「おい、佐野！何してんねんっ、早よホール出てこいや」

大倉さんに見つかった！

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