4 ページ38
.
「 亮 っ?」
しか、おらんやろ。
良かったぁ、帰って来た!って、
玄関のドアを開けると、
知らない男の人に支えられた亮の姿が目に飛び込んできた。
「 え、どうしたんっ? てか、酔っ払ってるん?」
しな垂れて俯く亮の顔を覗くと、ほんのり赤くていい感じに出来上がっている様子。
「… こんばんは。 本当は定時で帰れる予定だったんですが、職場でサプライズパーティーがあって。
同僚の婚約祝いだから抜ける事も出来なくて … 、でも、そんな飲んでないですよ?
だけど、錦 戸先輩、ずっと寝不足だったから」
亮を支えてくれてる男の人が申し訳なさそうに眉を下げるから、
僕もごめんねって反対側から亮の腕を持って支える。
「君、もしかして、高橋くん?」
「あ、はいっ。錦 戸先輩にはいつもお世話になっています」
「ふふ、亮から聞いてるん。若手のホープが入って来たって」
半年前くらいの話題やけど。
若い彼の顔を見て思い出した。
すると、
「そんな、ぼ、ぼくも錦 戸先輩からあなたの事お聞きしてますっ」
「え、ほんま? なんかヘンな事言ってなかったらええけど… 」
「ヘンな事なんてないです、全然っ」
なんや、慌てて可愛らしい子やなぁって、
それよりも自分の知らへんとこで自分のこと言われてるのって恥ずい。
「えっと、亮重たいやろ?ごめんなぁ。 亮、ほら起きて?家帰って来たんやで?」
「 … っ 、しょーちゃん っ?」
「そやで。ベッドまで行ける?」
「 ん 、」
良かった、起きてくれた。
「わざわざ送ってくれてありがとうね。今度ゆっくり遊びに来てなぁ、ご飯でも食べよう」
お礼に 、って付け加えると、高橋くんは少し照れた風に頷いて、失礼しますと頭を下げて帰って行った。
「なかなかの好青年やね」
そんなん呟いてたら、支えていた亮の体がいきなり凭れてきたから重たくてよろけ掛けた。
「もぉ、りょうっ!起きてるんやろっ?しっかり立ってっ」
そう言ったのは、亮の腕が体に巻き付いてきたから。
.
201人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chugi(プロフ) - お昼ご飯にしてやるさん» またのお越しをありがとうございますっ♪私も再読… 拙くて恥ずかしいっ(≧∇≦)けれど、そう仰って頂けてめっちゃ嬉しいです^ ^ 本当、書いて良かったなぁって思います。素敵なコメントをありがとうございました。よかったら、またお越し下さいね。 (2019年11月16日 16時) (レス) id: f4059ec95f (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯にしてやる - コメント失礼シマス。だいぶ前にこの作品を拝見させていただいたのですが題名を忘れてしまい、必死に探してやっと見つかった今日……機内の亮ちゃんの泣いている表現の仕方が印象的で、喪失感があふれていて忘れられずに引きずっていました。好きです(唐突) (2019年11月16日 1時) (レス) id: 0ff268ad35 (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - ☆さん» 幼馴染み、最高ですよね!私の中ではヤンマーがどんぴしゃやったので、書けて本当に楽しかったです^ ^ コメント、ありがとうございました!v (2019年5月13日 23時) (レス) id: f4059ec95f (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 返信コメントありがとうございます!私も、幼なじみ系のせつないけれど最後はハッピーエンドになる物語が大好きです(*´-`) (2019年5月13日 0時) (レス) id: fa9c788b28 (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - ☆さん» WASABIも読んで頂きありがとうございます!コメントまで、感激でございます^ ^ 当初、亮ちゃんの一方通行な恋で両想いになるか悩みましたー 笑 でも、やっぱハッピーエンドが大好物なのでv ヤスくんサイドは気長にお待ち頂ければありがたいです!(*^ω^*) (2019年5月12日 20時) (レス) id: f4059ec95f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:chugi | 作成日時:2018年9月24日 10時