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ずっと、偽っていたバチが当たったんや。
そんな事をマルにぼやいたら、そんな訳あらへんと優しく言ってくれた。
けど、亮にはわかっていた。
これで、もう章 大のそばにいることが出来ないと。
マルから聞いた。
今夜、家行ってもいい?
章 大からのライン。
ええよ。
既読つけて、少し経ってからの返信。
何もする気がしなくて、ベッドでごろごろしてたら章ちゃんがやって来た。
「お疲れ。えっと、何か飲む?」
「いつ行くん?てか、ホンマに行くの?」
来て早々、本題を投げつける章 大に亮は苦笑する。
まあ、座ってやって、ソファに章 大を座らせて、亮はキッチンへ向かう。
温かいカフェオレが入ったマグカップを章 大に差し出すと、自分も章 大の隣りに座った。
「辞令やからな。行かなクビか、どのみち他所の支社に飛ばされるんとちゃう?」
人ごとみたいに言う亮に、章 大はショックを隠し切れない表情を浮かべる。
「そーいや、大倉は春までに帰ってくるんやってな。俺とちょうど入れ違いやわ」
「四月までには行くってこと?……なんか、嘘みたいやな。つーか、なんで今ここで大倉が出てくんの?」
「大倉に、会ったから……あいつ、正月こっちに帰っててん」
「そうなん…」
それっきり大倉の話題は出なくなって、章 大はカフェオレをひとくち飲んでマグカップを両手で包み込んだ。
「── このマグ、まだ置いてくれてたんやな」
青色の章 大専用のマグカップ。
独り暮らしするって言ったら、引っ越し祝いに食器棚をくれて、
亮は黄色のマグなぁ。僕は青!って、
なぜかおそろいのマグカップも買ってくれて。
カップルやん!って茶化したら章 大も笑って、めっちゃ嬉しかった。
「亮ってなんでか黄色が似合うよなぁって子供の頃から思ってたん。かわいかったもんなぁ、亮。笑った顔キラキラしてて、黄色って幸せの色やん?亮にぴったりやんって」
ポロリと章 大の瞳から涙が零れた。
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chugi(プロフ) - お昼ご飯にしてやるさん» またのお越しをありがとうございますっ♪私も再読… 拙くて恥ずかしいっ(≧∇≦)けれど、そう仰って頂けてめっちゃ嬉しいです^ ^ 本当、書いて良かったなぁって思います。素敵なコメントをありがとうございました。よかったら、またお越し下さいね。 (2019年11月16日 16時) (レス) id: f4059ec95f (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯にしてやる - コメント失礼シマス。だいぶ前にこの作品を拝見させていただいたのですが題名を忘れてしまい、必死に探してやっと見つかった今日……機内の亮ちゃんの泣いている表現の仕方が印象的で、喪失感があふれていて忘れられずに引きずっていました。好きです(唐突) (2019年11月16日 1時) (レス) id: 0ff268ad35 (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - ☆さん» 幼馴染み、最高ですよね!私の中ではヤンマーがどんぴしゃやったので、書けて本当に楽しかったです^ ^ コメント、ありがとうございました!v (2019年5月13日 23時) (レス) id: f4059ec95f (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 返信コメントありがとうございます!私も、幼なじみ系のせつないけれど最後はハッピーエンドになる物語が大好きです(*´-`) (2019年5月13日 0時) (レス) id: fa9c788b28 (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - ☆さん» WASABIも読んで頂きありがとうございます!コメントまで、感激でございます^ ^ 当初、亮ちゃんの一方通行な恋で両想いになるか悩みましたー 笑 でも、やっぱハッピーエンドが大好物なのでv ヤスくんサイドは気長にお待ち頂ければありがたいです!(*^ω^*) (2019年5月12日 20時) (レス) id: f4059ec95f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chugi | 作成日時:2018年9月24日 10時