perfect world 3

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知らぬ間に寝ていて、ふと目を覚ますとベッドサイドに寄り添って眠る章大の姿が。


俺の手を大事そうに握って、可愛い寝顔。

自然と口元が綻んで暫く見つめていると、消音にしていたスマホの振動が妨げた。

ゆっくりと章大の瞼が開いて、俺と視線が重なる。


「 … たぁの寝顔見てたら、いつの間にか寝てしもた 」

「ふふ、よう寝れた？」

「それはこっちの台詞。せめて入院してる間は寝やなあかんよ？」

「うん。いいんかなってくらいいっぱい寝かしてもらってる」

「いいんよ。たくさん寝て食べて早よ元気になってな」

「… なぁ、そしたらさ、俺もっとちゃんと計画立ててセミナー受けるし。そんで資格取れたら、… 一緒に暮らして欲しい」


ほんま今言うべき時やないけれど、伝えたかった。


すると、驚いた章大の手が俺の手をぎゅっと握って、


「 … 嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい っ」


うっすら涙を滲ませてそう喜んでくれるから俺も嬉しくて、


「良かった … 。無理やって言われたら正直どうしようかと思ってんけど」

「そんな訳ないやん。ありがとう」


ふっ と笑う章大。


「どしたん？」

「 なんか、プロポーズみたいやなぁって思って」

「ほんまや。ある意味そうなるよな」

「や、なんかそれ取ってつけたみたいやし。無しな？」

「はぁ？なんで！？」


がばりと思わず上半身だけ起き上がったら、頭がくらりとした。


「あいたた … 」

「大丈夫っ？」


心配気に寄って来た章大の肩を引き寄せて、キスをする。

一瞬離れて、笑う俺を睨む章大にもう一回。
今度は章大からもキスしてくれた。


「 … バカ 」


おでこをくっ付けてクスクス笑い合う。


「元気になったらまずは目一杯いちゃいちゃしたいな」

「ほいだら早よ頼むでー」


もう一回 ちゅっとしてゆっくりと離れる。

そのタイミングでドアがノックされ、運ばれて来た夕食。


二人とも顔赤いのなんで？ のユイの言葉に二人してはにかむ。


「忠義 、携帯鳴ってるよ」


章大から渡されたスマホを見てみると、


「ん？ … マルからメールや。出張から戻ってきたって」

「そっか」


入院中と知らせたら当たり前やけどひどく驚いて、


「19時頃に大阪着くし、病院来るって」

「面会は20時までやからね」



すかさず言うユイに苦笑する。


「急な用事なん？」



章大の問いに俺は口籠りながら、
きっと錦戸の事やと思った。



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