検索窓
今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:69,245 hit

ページ34

.



「 …… びっくりした 。もぉ、ほんまにびっくりしたんやから …っ」


「ちょっと強引やったけど、こうでもせんな会ってくれへんやろ?」

「 … そんな事ないけど 」


俯く彼に苦笑する。


「そんな事あるやろ」


手にしていたスマホを気にしてる章ちゃんに、


「おーくら。何?あいつと付き合ってん?あいつ束縛キツかったっけ?」


遊んでばっかりのイメージしかなかったけど、… ああ、あいつは昔からそうやった。

章ちゃんに関しては。

章ちゃんのことをおかしな目で見ていたもんな。



「… おん。おーくらとは、付き合ってるよ」


わかってたけど。

いつかそうなるって、わかってたけどな。


章ちゃんが幸せならええ事やって …──、なんで今そう思えんのやろ。




「ちゃんと食うてる?」

「んー 、ちゃんと食うとるよぉ。
少しずつやけど体重も増えてきてるし」

「でもガリガリやん、なぁ」

「大丈夫やで、亮。心配せんで?」



予約していた創作料理店の個室に入ってそんなん言ってたんは約一時間前。


するっちゅーねん。
酒強いはずやのに酔って寝てるん誰やねん。

タイミングが良いんか章ちゃんのスマホが鳴る。


もちろん、おーくら。



「 ……… もしもし 」


「 …… なんでヤスの携帯に出るん?」


明らかに怒りを含んだ声に口角が上がる。


「出やんかったらお前、章ちゃんにひどい事するくせに何ゆーてんねん」


手首のあざ、お前の仕業やろ。


そう言うたら大倉は黙り込んで、


「 ── 今どこ?迎えに行くから教えて」


それ言うてるお前の顔、めっさ想像つくわ。


きっと、無表情。

そんでもって人殺しそうな目でしゃべってんの。



「 …… 場所なんか教えるか」


「 は?」

「お前に章ちゃん任せてられへんわ」

「 なに?亮ちゃんがそれ言うん?おかしいやろ、それ」


半笑いの声に俺は無感情のまま言葉を連ねた。


「言葉の通りじゃ。章ちゃんの事好きなお前なら、…お前になら任せられると思ってた俺がアホやったわ。今めっちゃ後悔してる… 」

「今さら?ふふ、それこそ可笑しいわ。自分からグループも事務所も辞めて、今さら後悔してるって?」

「だまれ、俺が後悔してるんは章ちゃんを諦めたことじゃっ!!」



「 … ん、りょー …?」


大声を上げたせいで章ちゃんが目を覚ましてしもうた。

通話を切ってスマホをテーブルに置く。

.

*→←恋しくて愛おしい 5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (122 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
246人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

chugi(プロフ) - めろんぱんさん» さすがです、隊長っ!!本編がくらやす仕様なので明確にはしなかったでありますっ。敬礼! (2021年9月12日 11時) (レス) id: 85c1c2faaf (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - chugiさん» 見逃してました、すいません先生ッ… !!けど、微妙に答えがあるようなないような… !!!!! (2021年9月12日 10時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - めろんぱんさん» 隊長!答えは無限大short 3のIf you went to a revolver にあります! 宣伝か 笑 (2021年9月12日 10時) (レス) id: 85c1c2faaf (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - まさやちゃんなんてLINEしたんですか… (2021年9月12日 10時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - 華南さん» はい!お利口に待ちましょう笑 (2021年8月8日 22時) (レス) id: c442577276 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:chugi | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年5月16日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。