* ページ13
.
四つん這いになると、大倉の手が腰を掴んで高く持ち上げて激しく奥を突き出した。
あられも無く漏れる声。
やめて欲しいのに気持ちいい。
感情はもうぐちゃぐちゃで、早く早くと懇願していた。
気が付いたら薄明かりのベッドの上で、
ドロドロであっただろう体はきれいになっていて、シャツもシーツも新しいのに替えられていた。
だけど、大倉はいない。
でも微かに聞こえるシャワー音に帰っていないんやと少し安堵した。
だって、きっときちんと話さないといけない。
大倉にマルの事を。
亮を勘違いしてるみたいやから、その事も含め何もかも全部。
マルとの秘密を。
── 不意に、思い出した約束。
章ちゃん、この事は絶対に誰にも言ったらあかん。
大倉には絶対知られたらあかんよ。
あの時の自分はマルの言いなりやった。
マルだけが俺を理解してくれたから。
マルだけが俺を慰めてくれる …
マルとの時間が大倉を想う気持ちを許された気になっていた。
シャワーが止まって、バスルームの扉が開く音が聞こえた。
寝室に近寄る足音。
ゆっくりと扉が開いてベッドが軋んだ。
「ヤス … 」
背後から抱き締める腕。
温かいのに温もりを感じられへんのは誰のせい?
「 … 俺を裏切らんで? 」
「…… 裏切るって、どうゆうこと っ?」
背後から抱き締められたままじゃ、大倉の顔が見えへん。
ちゃんと話し合わないとあかんのに、── 大倉の顔を見るのが怖い。
でも、
「 …んで、こんなこと っ、…怒ったん ?」
ひどく抱かれて、痕を残されて、こんな大倉は初めてでどうしたらいいのかわからへんっ。
「…… 辞めた亮ちゃんと連絡取り合ってるんが許せんのや。
ヤスは嫌いやないからって言うけど、そんな問題とちゃうねん、それはすば るくんもおんなじやっ。
あの二人と連絡取り合うんは止めてや。
約束して。
もう二度と連絡せんって、約束して」
耳元で囁く冷たい大倉の声に、
なんでとか、嫌だとか、そんな事言える雰囲気やなかった。
俺はただ、静かに頷くしか出来なくて、
「 絶対やで?」
うなじに触れる大倉の唇の感触に肩を竦ませてもう一度こくりと頷くと、
嬉しいって笑った大倉が俺の肩先に痕を残す。
もう、あかんとは言えへんかった。
それは大倉が望む言葉じゃ無いはずやから。
大きな手が優しく下肢に伸びてきて、また俺を翻弄し出す。
耳朶を舐りながら、もう一回したいと強請られて。
俺はゆっくりと瞳を閉じて身を委ねた。
.
つづく
.
246人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chugi(プロフ) - めろんぱんさん» さすがです、隊長っ!!本編がくらやす仕様なので明確にはしなかったでありますっ。敬礼! (2021年9月12日 11時) (レス) id: 85c1c2faaf (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - chugiさん» 見逃してました、すいません先生ッ… !!けど、微妙に答えがあるようなないような… !!!!! (2021年9月12日 10時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - めろんぱんさん» 隊長!答えは無限大short 3のIf you went to a revolver にあります! 宣伝か 笑 (2021年9月12日 10時) (レス) id: 85c1c2faaf (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - まさやちゃんなんてLINEしたんですか… (2021年9月12日 10時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
chugi(プロフ) - 華南さん» はい!お利口に待ちましょう笑 (2021年8月8日 22時) (レス) id: c442577276 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:chugi | 作者ホームページ:
作成日時:2020年5月16日 23時