しょーたのお暇

＊ ページ43

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は？


えっ？


「これで終わりなんっ！？」


大画面の fin の文字に呆然。


「2時間尺取ってすれ違い続けておわりっ！？ は？
あの主人公ヤバない？ 昂ぶると人の話聞かんと歌い出すわ踊り出すわ、一緒に居ったん妹やってゆうてんのに恋人やと誤解するくだりとか。
しかも！ なんでラストでぽっと出の他の男とあっさりくっついてん？
相手の男の一途な想いを踏みにじりやがって、なんやねんっ！この胸くそ悪い映画っ！」


「それは違うよ、亮ちゃん」

諭すマルの口調。


「思い出してよ。 本編中、相手の彼は結局一度も主人公の恋人に 好きってまっすぐ伝えてないねん」

「 ！ 」

「恋愛の悲劇の引き金はいつだって 言葉足らず 。
彼はただ素直に想いを伝えるだけで良かったのに」


…… なに、この焦燥感。



「 あ、この音。章ちゃん帰って来たかも」

「え？ あ、あぁ」


下降りよっか って立ち上がるマルに連なって部屋を出る。


尾を引く、この腑に落ちなさはなんなん？



悲劇の引き金はいつだって 言葉足らず 。
ただ素直に想いを伝えるだけで良かったのに。




しょーた。


俺 、



部屋に入ろうとドアの前のしょーた。


「しょ、 しょーたっ 」



と、


「 げっ、亮っ？！ 」


隣りの男。



「また来たんっ！？」


ムッ。


「そらな。お前のこと監視するっゆーたやん、俺」


作り笑顔でしょーたの腕を掴む。


「 や、ちょっ 、離して 」


ムカッ。



「聞かせてや？ミニマでリストなニューライフな話。お前の部屋で」


「お、俺っ！これから予定あるから！ こちらのおーくらくんと俺の部屋で！」

「あぁ？」


ムカムカッ。


「これまたお隣りのタエコちゃんとトランプする約束してるねんっ！」


はあぁっ？？


ひょいっとしょーたの背後から現れた女の子。

トランプ見せて、ほらって。



「じゃ、みんなですればええやん」

「は？」

「大人数でやった方がおもろいやん、トランプ」

「ちょ、何言うて 」

「えーやん、お前の部屋何もないねんからこの人数でも入るやろ」

「え、ちょぉっ！」


「はい、決定！みんな集合なぁ！」



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