しょーたのお暇

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拾って来た扇風機とご対面。


誰にも見られてない、はず。


まずは動作確認！



「やったぁ、動いたっ！ ちょっと動き鈍いけど、磨けば光るタイプやなぁ」

君は今日からうちの子やでーって、ひらめいたナイスアイデア。


スプレータイプのペンキを買って来て、早速色を塗って、はいイメチェン！


「幸せの黄色っ！めちゃかわいー！映える映えるーっ！」


そう、モチベ上げて行こ！





朝、




「…… 眠れた」


相棒のイエローカラーの扇風機くんに保冷剤っ！


「存在忘れててごめんなぁー！この夏乗り越えられるよう、よろしく！」


形を整えて、冷凍庫へ。

よう固まってなぁー！


ギシギシと上の人の音が聞こえる。

外からはラジオ体操の音楽も。


いち、にー、さん、しー

って、俺も一緒に体操したりして。



なりたい自分の未来像なんて見えないし、
カーテンもないし、


でも、

何もないなら何もないなりに、



楽しんでやる！

とりま、目の前の事から。




暑さに勝つぞ！



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よう考えたら、引っ越してから周り近所のお家に挨拶してなかったよなぁって気づいた。

いやはや、その時はほぼ屍状態やったからね、自分に余裕がなかったんが本音。

だからって今が余裕綽々な訳では決してないけど、


上に住んでる丸山さんは映画大好きな人。


じゃあ、両隣りの人はどんな人なんやろ？


壁が薄いし、聞く気なくてもうちにテレビがないから余計とお隣さんの生活音が普通に聞こえてくるん。


左側のお家は子供さんがいる感じ。

小学生の女の子で父子家庭なんかな？
生活リズムが違うから滅多に見掛けへんねんけど。



右側のお家は、


ドンッバンッガタンッガッシャン！！


「わぁ！」


心臓が飛び跳ねる。


大きい音、怖いっ。



ベランダでゴーヤを栽培してはって、けれど放ったらかしの無法地帯で、カラス来たり虫いたり。

何より不憫なんが、食べ頃を逃したゴーヤ達。
収穫してあげてよって思ってしまう。


大体、昼間も居るよね？

何してるんやろ？

ろくな人やないよね、きっと。



「って、俺もやん」



自分で言ってショック。



あかん、外に出よう。



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