#40 ページ40
.
と「A?」
黙る私にしびれを切らしたのか、としみつが私を呼ぶ。
『…言えない』
と「え?」
『きらわれるの、嫌だから。言えない』
あ、やばい泣きそう。
意味わかんないタイミングで、涙が出そうになる。
ていうか出た。
涙がぽろりと零れる。
と「…なに泣いてんの」
としみつの指が、私の涙をそっと拭う。
『…わかんない』
なぜだか、涙が止まらなくなっちゃった顔のまま、としくんを見る。
と「あー、やめてその顔。だめ反則」
涙を拭いた手を、今度は私の頭に乗せる。
『顔が悪いのはどうしようもないもん…』
と「そうじゃなくて、さぁ」
私の顔をじっと見て、ため息。
と「あー、…もう無理」
頭をぐいっと寄せられて。
キス、された。
びっくりして、目を閉じる暇もなかった。
そのままとしみつは、私を抱き寄せる。
え、え。えぇぇ?
『としくん…?』
と「…」
『え、ファンに、手、出し…』
と「うるせえ黙れ。もっかいキスするぞ」
抱きしめる力が、ぎゅっと強くなる。
と「ファンとか、…もうどーでもいいわ」
と「まじで、惚れちゃったんだけど」
としみつの胸の中。
驚きすぎて、涙は止まった。
と「俺の女になって」
腕をゆっくり離して、私の顔を見下ろす。
本当に?本当にいいの?
『ガチ恋勢でも、…いいですか?』
ふっ、と笑う、大好きな人。
と「いーよ」
毎日毎日してた妄想が
現実になったみたいです。
.
1166人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こは(プロフ) - 胸が…ぎゅーーーってなった……すきです…ありがとうございました…(?) (2020年4月23日 12時) (レス) id: 78e7bcbdad (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - う、うわぁ、ありがとうございます、ちゅっちゅさんの文才ありすぎ羨ましいです、、、頑張ります泣 (2019年7月19日 8時) (レス) id: f2a0ee3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅっちゅ(プロフ) - ぴさん» ぴさんの見てます!(笑)がんばってください(笑)ありがとうございます!! (2019年7月19日 1時) (レス) id: 28ddd181e2 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 何回読んでもキュンキュンさせられます! (2019年7月13日 1時) (レス) id: af508cf9f8 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - キュンキュンが止まらない作品でした!ありがとうございます!また新たな作品も楽しみにしております! (2019年7月12日 7時) (レス) id: 08df1f4a97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゅっちゅ | 作成日時:2019年6月12日 1時