#12 ページ12
【 A side 】
としみつに拒否されて、どうにもこうにも辛さを一人で処理できなくて。
ナナとミキを居酒屋に呼び出した。
『…だから、もう会えなくなった』
「えー、それほんとなの?」
『うん。めちゃくちゃ嫌な顔してたもん』
「視聴者ってだけで、そんなに拒否なんだ。厳しいね」
『ね。くっそ辛いわ』
先に来てくれたナナに、だらだら愚痴っていると、ミキが遅れてやって来た。
「おまたせ」
「あ、お疲れ〜今ひと通り愚痴タイム終わったとこ」
『いや、もう一回最初から話すから聞いて』
「二周目やん私」
ナナがうんざりした顔をする。
ミキはにこにこしながら、生を頼んだ。
「愚痴の前に、先に話させて」
『何?』
「りょうくんが、もう一回六人で集まろって」
「え?まじ?」
「まじまじ。さっき連絡きた」
そんなわけない。
「いいでしょ?A」
ミキが私を見る。
『…やめとくよ、私は』
「えぇー?なんで?」
『もう会わないって言ったし。それ、としみつ来ないよ絶対』
「どういうこと?」
だから、愚痴聞いてって言ったじゃん。
結局同じ話をもう一周する。
話し終えると、ミキは納得いかなそうな顔。
「えぇー?それほんと?としみつがはっきりそう言ったの?」
『はっきり…ではないけど、そんな態度だった』
「なんだそれ」
『としみつ、来るって言ってるの?』
りょうくんが思いつきで言ったんじゃないか。
それか、てつやがナナに会いたいだけとか。
ひたすらマイナス思考。
ミキが、弄っていた携帯から顔を上げる。
「やっぱとしみつ来るって」
りょうくんとLINEしてたらしい。
「いいじゃん。行こうよ」
ノリノリな二人に説得されて、第2回が開催されることになった。
気が重い。
.
1166人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こは(プロフ) - 胸が…ぎゅーーーってなった……すきです…ありがとうございました…(?) (2020年4月23日 12時) (レス) id: 78e7bcbdad (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - う、うわぁ、ありがとうございます、ちゅっちゅさんの文才ありすぎ羨ましいです、、、頑張ります泣 (2019年7月19日 8時) (レス) id: f2a0ee3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅっちゅ(プロフ) - ぴさん» ぴさんの見てます!(笑)がんばってください(笑)ありがとうございます!! (2019年7月19日 1時) (レス) id: 28ddd181e2 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 何回読んでもキュンキュンさせられます! (2019年7月13日 1時) (レス) id: af508cf9f8 (このIDを非表示/違反報告)
ハルキ(プロフ) - キュンキュンが止まらない作品でした!ありがとうございます!また新たな作品も楽しみにしております! (2019年7月12日 7時) (レス) id: 08df1f4a97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゅっちゅ | 作成日時:2019年6月12日 1時