ペチカな君と 【東海オンエア】

after story #1 ページ33

#1 虫眼鏡の憂鬱
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やぁどうも。

東海オンエアの虫眼鏡だ。



僕の幼馴染と、僕の友達が、最近付き合い始めた。

とてもめでたいことで、喜ばしいことだ。

ただ、ひとつ問題がある。



て「A。A〜」

『なにー？』

て「ちょっとこっち来て」

『もう、なに？』

て「好き」



問題。

それは、てつやがうざすぎる、という事。

うぜえ会話が背後から聞こえてくるから振り向くと、Aの腰に抱きつくてつやと、振りほどこうとするA。

虫「てつや。いちゃつくのは二人きりのときにしろって言ってるやん」

『たいちゃんー！！なんとかしてこの人』

て「たいちゃんって呼ばんでって。妬くから」

『じゃあなんて呼べばいいのよ！』

て「虫でいーよ、虫で」



僕の言葉は完全にスルーしているてつや。

ため息をついて、ふたたび二人に背を向ける。

『ねぇ！諦めないでよたいき！』

て「だからぁー、虫って呼んでよ」

『呼べるわけないでしょ今さら』

て「じゃあちゅーして？」

『…こんなところでするわけないでしょ』

て「えぇー、じゃあ虫って呼んで」

『もう…』



やかましかった二人が、一瞬静かになる。

今振り向いたら、Aが怒った顔でてつやにキスしてる所を見ることになる。



まったく。

よそでやれよ。

そう思いながらも、自分の顔が微笑んでいることに気づく。



他人の幸せなんて、大して願えない僕でも。

大事な奴と大事な奴が幸せでいることは、ちゃんと嬉しいようだ。



ふむ。

これが俗に言う、ほっこりってやつか。



東海オンエアは、彼女公開制度。

今日の概要欄のネタはこれに決まりだ。





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