桃色フィルター -数原龍友-

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これはケーキの箱開ける龍友くん

これはいちごのムース頬張る龍友くん

美味かったって笑う龍友くん

Aの1口ちょうだい？って言ってる龍友くん…






『全部かわいい…』






バイトの休憩時間。


昨日あれから龍友くんの家で２人でケーキ食べた。



もちろん自分の美味しく頂いたけど

龍友くんがあまりにもかわいくて

もう連写の嵐。



フォルダ龍友くんだらけだよ。


整理してもしても龍友くんばっかり。



…あ、あと５分で休憩終わっちゃう。


はぁ、今日閉店までだからやだなぁ。

一緒にラストの人誰だっけ。






周｢げぇ。何そのカメラロール。あいつばっかり｣


『あいつじゃない、龍友くん！って、うそ。周平ラスト？』


周｢そうだよ。俺レジ締めはやらないから〜｣






シフト、自分の分しか見ないタイプだから

一緒に入る人を大抵知らないわたし。


今日は店長がお休みだったから

先輩とラストがいいなぁって思ってたのに。






『よりによって周平か…』






大学に入ってからすぐにここでバイトし始めた。


１回ミユがお店に来てくれた時

周平もなぜだかついてきた。


そしていつの間にか

わたしと同じところでバイト始めてた。






周｢着替えた〜。お前、休憩いつまで？｣


『もう終わり』


周｢お、じゃあ一緒に行けんじゃん。行こ｣






わたしと周平がバイトしてるのは

大学の近くの小さなレストラン。


デザートがものすごく美味しそうで

まかない出るって言うからすぐここに決めた。


でもわたし、ほんと抜けてるから

ミスばっかりでいっつも迷惑かけちゃう。





周｢なぁ、あのカメラロール｣


『なんで人の携帯覗くかなぁ…』


周｢見えたんだよ。盗撮魔？｣


『違います！昨日龍友くんと一緒に食べたの、ケーキ』


周｢あー、俺を裏切ったやつね｣


『どんだけ周平と先に約束してても、龍友くんに誘われたら龍友くんについていく』


周｢心からひどいな｣






だって、龍友くんは特別なの。


休憩ありがとうございましたーって

調理の人に伝えながら龍友くんの笑顔頭に思い浮かべる。


笑顔ひとつ思い出すだけでこんなに心あったかくなる。



そんな人、今までもこれからも龍友くんだけ。




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