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…何、この突然の大雨は。
ちゃんと朝天気予報見てきたのに
雨なんて一言も言ってなかったのに。
学校帰り
電車降りて家まで歩いてたら
急にバケツをひっくり返したかのような大雨。
もちろん傘なんて持ってなかったわたしは全身びしょ濡れ。
…最近、龍友くんに会えてないからな。
わたしの心模様だよ。
ワールドツアーで忙しそうな龍友くん。
あの一件があってから
電話もLINEも何もこなくなっちゃった。
ばったりも会えないし
ベランダにも出てこないの。
帰り遅いし
疲れてるからすぐ寝ちゃうのかも。
『…はぁ、寒い』
ずぶ濡れのままマンションに辿りついて
エレベーターに乗り込む。
暖かくなってきたとはいえ、まだ風が少し冷たい。
急いで家の前に行ったら
たまたま、ほんとたまたま隣のドアが開いて
龍「え…、どうしたん?」
びっくりした龍友くんと鉢合わせました。
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龍「タイミング悪かったなぁ笑」
『…笑わないで。わたしだってびっくりしたんだから』
龍「ごめんごめん笑 ほら、寒いんやろ」
『シャワー浴びたから大丈夫…!』
結局、龍友くんが家に入れてくれて
シャワー貸してくれて
おまけに服まで貸してくれて
おまけのおまけに洗濯までしてくれた。
…至れり尽くせりってこのことだよ。
しかも、わたしが家に入る時
寒いって言ったから
腕広げてぎゅってする準備してるの。
もう、そういうかわいいハグじゃなくて
息できないくらいの大人なハグして欲しい。
龍「昔は素直に来てくれたんやけどなー。反抗期か?」
『もう反抗期は終わったよ!だいたいもう子どもじゃないんだから…』
龍「俺が、Aのことぎゅってしたいんやけど」
『…な、に言って、』
龍「…なぁ、だめなん?」
大好きで仕方ない人に
そんな艶っぽい声でお願いされたら
勝手に体動いちゃう。
龍友くんの鍛えられた腕にぎゅって包まれる。
そこまでは今までと同じ、同じだったのに。
ぎゅってしてから
わたしの首筋に甘えるように擦り寄ってきて
心臓大爆発の手前。
絶対、聞こえてる。
わたしがドキドキするの分かってやってる?
…あぁ、もう。
好きなんだってば。
いい加減、わたしだって黙ってないからね。
『龍友くん、離れ…っ!?』
少しだけ顔を離したら
目の前に龍友くんの顔。
ドキドキして、苦しくて
泣いちゃいそう。
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なかむらー(プロフ) - この小説大好きです!!ε=ヾ(*~▽~)ノ龍友くんカッコいいですよね…(〃▽〃)出来ればなんですが、ミユちゃんと玲於の話も読みたいです!!お願いします(*^^*) (2017年10月25日 13時) (携帯から) (レス) id: c55153cb3e (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - このお話に登場した ミユさんと玲於くんのお話も見てみたいな…なんて読みながら思ってしまいました笑やっぱり れもんさんのお話ダイスキです (2017年8月17日 12時) (レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - 私、このお話大好きです!できたら、続き読みたかったなぁ〜。なんて思ってます。 (2017年8月13日 18時) (レス) id: 9c6d73e990 (このIDを非表示/違反報告)
赤髪蓮(プロフ) - 私も2回目のひるなかで寝ちゃって友達に怒られましたw (2017年6月30日 20時) (レス) id: 6d39cb2fd3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - SHiZUKAさん» いいお話が思い浮かんだら龍友くんのお話書くつもりです!その時はまたよろしくお願いします(*^^*) (2017年5月25日 0時) (レス) id: 67ec8e2b72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2017年4月29日 15時