filter 39. ページ39
Aside.
ドキドキが止まらない。
言わなきゃ、言わなきゃって何度も思って
タイミングを逃してる。
龍｢久しぶりやから家寄ってくか？｣
『龍友くんの…家？』
龍｢他に誰の家あんねん笑｣
『…ちょっとだけ』
龍｢ん。お土産もあるしな。入って｣
…ちょうどいい機会かもしれない。
龍友くんとの関係に区切りをつけるための、いい機会。
龍｢ほら、これお土産｣
『…何このお面』
龍｢Aにそっくりやろ？笑｣
『こんな平安時代の顔してない！』
龍｢あはははっ笑 怒らんで、それふざけただけ笑 Aはお菓子やろ。ママさんと食べて｣
『うわ、美味しそう…』
お面置いてお菓子見ようとしたら
コロン、と何かが転がった。
お面の何か取れちゃったのかな？
拾ってみるとお面の何か、なんかじゃなくて
かわいらしいピンキーリング。
『龍友くん、誰かのピンキーリング混ざっちゃってるよ。なくしちゃう』
龍｢え、まさかの反応笑｣
龍友くんに手渡すと
それを持ち直して
わたしの左手の小指につけた。
龍｢ぴったりやん！｣
『え、どういう…』
龍｢これも、Aへのお土産やで｣
もしかして、ちょっとしたサプライズ？
気づかれないと恥ずかしいわ〜 って照れくさそうに笑ってる龍友くん。
…また、好きになっちゃった。
でも、言わなきゃ。
ちゃんと…
『龍友くん、ありがとう。あのね、』
龍｢うん？｣
『わたしね、龍友くんのこと大好きだよ』
龍｢ありがとう、知っとるよ｣
『ほんとにね、ほんとにいちばん好き…』
…ばか。
泣いちゃったら意味ないのに。
突然涙を流し始めたわたしの頭を柔らかく撫でて
優しく微笑みながら見つめてくれる。
『でも、もう龍友くんのこと追いかけるのやめる』
龍｢A…｣
『この前、見ちゃったの。龍友くんがマンションの前で女の人といるの。すごくお似合いで、わたしじゃ龍友くんと釣り合わないなって…。だからも…っ！？』
…初めて。
初めてこんな強い力で引き寄せられた。
首にかかる龍友くんの吐息が熱い。
…どうしたの、？
龍｢…本気？｣
『え、？』
龍｢諦める、ってこと？｣
『そ、そのつもり…だけど』
龍｢…好きでいて｣
『りゅ…、とく…？』
龍｢Aは、俺を好きでいて…｣
泣きそうな龍友くんの声がすごく切なくて、胸が痛くなった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1489人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なかむらー(プロフ) - この小説大好きです!!ε=ヾ(*~▽~)ノ龍友くんカッコいいですよね…(〃▽〃)出来ればなんですが、ミユちゃんと玲於の話も読みたいです!!お願いします(*^^*) (2017年10月25日 13時) (携帯から) (
レス) id: c55153cb3e (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - このお話に登場した ミユさんと玲於くんのお話も見てみたいな…なんて読みながら思ってしまいました笑やっぱり れもんさんのお話ダイスキです (2017年8月17日 12時) (レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - 私、このお話大好きです！できたら、続き読みたかったなぁ〜。なんて思ってます。 (2017年8月13日 18時) (レス) id: 9c6d73e990 (このIDを非表示/違反報告)
赤髪蓮(プロフ) - 私も２回目のひるなかで寝ちゃって友達に怒られましたw (2017年6月30日 20時) (レス) id: 6d39cb2fd3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - SHiZUKAさん» いいお話が思い浮かんだら龍友くんのお話書くつもりです！その時はまたよろしくお願いします(*^^*) (2017年5月25日 0時) (レス) id: 67ec8e2b72 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れもん
| 作成日時：2017年4月29日 15時
