アソビゴコロ 〜Wedding？〜８【川村壱馬】

甘すぎて ページ8

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壱｢…ほんとは誰にも見せたくないけど｣


『…、』


壱｢全部俺のだからいいや｣


『どっ、どど、どうしちゃったんですか壱馬先輩…』






吉野先輩でも乗り移った？
って思うくらいの言葉

予想以上で溶けそうなくらいに熱い
今なら雪も溶かせる自信ある…






壱｢…これで満足ですか、お嬢様｣


『…え？』


壱｢へこんだまま行かれるの面倒だから｣


『え…今の演技？』


壱｢…さぁ｣


『わたしのドキドキ返してください！』


壱｢勝手にドキドキしたのはAだろ｣






置いてくぞってスニーカー履いて玄関のドアに手をかけながら言うから
立ち上がってキャリーに手をかけようとしたら
その手を優しく握られる

いきなりのことにときめいてたら
ス…と壱馬先輩がキャリーを持った






壱｢重いからいい｣


『あ、ありがとうござ…』






パッと顔を上げて壱馬先輩を見たら
耳がこれ以上ないってくらい真っ赤で
思わず声が出る






『壱馬先輩、照れてます…？』


壱｢あ？誰が｣






ぶっきらぼうな言い方
絶対こっち見ようとしないのは
お顔赤くなっちゃってるから？

ってことは…さっきのは本心だったって思ってもいい？

家の鍵閉めてる壱馬先輩の後ろから抱きついて
大好き って呟く






『…かっこいい。今日も銀河一かっこいい。全部好き、大好き』


壱｢おま…っ、外でやめろ…！｣


『だってもう…好き〜…！！』






これでもかってぐらい抱きしめて
この想い全部触れたとこから伝わんないかななんて考えてたら
一瞬で離されて軽くキスされた






『っ、！』


壱｢…だから嫌だったんだよ｣


『壱馬先輩…？』


壱｢…こうやって歯止め効かなくなりそうだったから嫌だったんだ｣


『…？』


壱｢だからわざと素っ気なくしたのに…。あー…、言うんじゃなかった…｣






何やらぶつぶつ言いながらキャリーを引いてエレベーターに向かう






『どういうことですかっ？』


壱｢…察しろ｣


『そんなに頭良くないこと知ってるじゃないですか』


壱｢じゃあ、ずっと考えてろ｣


『いやです！』


壱｢ほんとにお前は…｣






エレベーターが来て、2人で乗り込む
扉が閉まった瞬間に
また触れるだけのかわいいキス






壱｢…かわいすぎるから、ちゃんと見たら襲いそうだった｣


『…え、』


壱｢なのに煽るようなことしやがって｣






だめだ、どうしよう
壱馬先輩が甘すぎて今日を生きて終われそうにないよ




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