アソビゴコロ 〜Wedding？〜８【川村壱馬】

プレゼント？ ページ14

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おいしくておいしくて
ほっぺが落ちちゃいそうだった夕飯を食べてから
のんびりお風呂でも入りましょうかね〜 って話してたのに
いじわる壱馬先輩が全然ゆっくりなんてさせてくれなくて
若干腰が痛いまま迎えそうだった25日クリスマス

凄まじい色気を放ってた人とは思えないあどけない顔で眠る壱馬先輩
こう見ると前髪伸びたなぁ
そろそろ切らないのかな、もうちょっと短い方が好きだよ

目を隠す前髪を触ってたら
ぴく、と瞼が動き
閉じられていた目が開いた






壱｢…寝てた？｣


『寝てた。起こしちゃいましたね、ごめんなさい』


壱｢んや…、大丈夫｣






まだとろんとした瞳のまま
むくっと起き上がった壱馬先輩
床に落ちてた服を拾い上げてどこかに向かいながら着ていた

お手洗いかな？
喉でも渇いちゃったかな？

広くなったベッドに少し寂しさを感じながら時計を見たら
あとほんのちょっとで24日が終わろうとしていた

壱馬先輩、早く戻って来ないかな
隣で25日を迎えたい
時計を見つめながら考えてたら
思ったよりすぐに壱馬先輩は戻ってきた

その手にはクリスマスツリーの下にかわいく重ねられていたプレゼントの中でも
一際かわいいなぁって思ってた箱があった






『壱馬先輩、それなんですか？』


壱｢見たい？｣


『見たいです』


壱｢開けてみ｣






ん、と渡されて
何も着てないから起き上がれない…って思ってたら
わざわざ持ってきてくれたのか
壱馬先輩のセーターを すぽん と被せてくれた

リボンを解いて蓋を開けると
丁寧に放送された何かが見えた
壱馬先輩の顔を見たら
ゆっくりと頭を撫でられる

服？かな
え、もしかしてプレゼント…？
まずい、浮かれすぎて全然プレゼントなんて考えてなかった…！

どうしよう、と手を止めてると
壱馬先輩が手を伸ばして包装を開けた

ふわ…と広がるレース
ワンピース？






壱｢立って｣






言われた通りに立つと
壱馬先輩が服を持ってわたしに当てた






『…え？』






ふわふわと揺れるフリルのレース
ワンピースかと思ってたけど、待って…
まさかこれって、






壱｢…ん、ぴったりそうじゃん｣






柔らかく微笑んで目を合わせてくる






『壱馬先輩…？これ、ドレス…』


壱｢ドレス迷ってただろ。だから作ってもらった。オーダーメイド｣






ウエディングドレスを2択まで絞ったけど決められずにいた
だからってその2つの良いとこをとってオーダーメイドしちゃうなんて…




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