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存在 ページ49

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『甘やかして…ください』


壱「ふっ…、いいよ。何して欲しい?」


『…ぎゅー』


壱「はい」






壱馬先輩はわたしを丁寧に布団の中にいれると
柔らかく抱きしめてくれた
時折背中を撫でたり頭をポンポンしてくれるオプション付き

うれしくて、大好きで
ぎゅーって抱きしめ返したら
壱馬先輩は足を絡めてくれた

隙間なく密着してるこの感じ
とっても安心する






壱「おしまい?」


『…おしまいやだ』


壱「あとは何して欲しいん」


『…ちゅーも』


壱「俺のこと見て」






壱馬先輩の目を見ようと顔を上げたら
すぐさま唇が触れ合った

角度を変えたり
啄んだり
甘噛みしたり
深く絡ませたり

ゆったりとしたキスなのに
息を吸う暇がないくらい深くて
頭が回らなくなってくる

吸おうとした酸素さえも壱馬先輩に奪われる






壱「…他には?」


『ほ、ふぁ…?』


壱「…他にして欲しいこと、ある?」






キスの合間に聞いてくるけど
意識がとろんってしてうまく答えられない

わたしの息がだいぶあがった頃
やっと長いキスが終わった
壱馬先輩もちょっとだけ肩で呼吸をしてるのが愛おしい






壱「他、ないの」


『ちょっと…待って…』


壱「待てない」


『え、と…』






回らない頭でぐるぐる考えて
ポンって出てきたありきたりな言葉






『ずっと…一緒にいて?』


壱「え?」


『休みの間、ずっと一緒にいて欲しい』


壱「…休みの間だけでいいの?」


『…?』


壱「もっと一緒にいれる時間、あるけど」


『ずっと…!来世もその次も、ずっとが…いい』


壱「うわ、なっげぇ」






軽く困ったように微笑みながらも
包み込むように抱きしめる手は優しい

壱馬先輩の時間、わたしがもらっちゃってもいいのかな

うれしくて思わず目の前にあった鎖骨にキスをすると
甘い笑い声が上から聞こえてきた






壱「…ほんと俺のこと好きな」


『…気づいちゃいました?』


壱「とっくの昔に気づいてた」


『え〜、いつですか?』


壱「知りたい?」


『知りたいです』


壱「Aが部活見に来てた時」


『ん、と…結構見に行ってたんですけど…』


壱「カラオケで初めて話した時より全然前」


『え…』


壱「うるせぇ奴らしかいない中に一生懸命背伸びしてるちびがいてさ。何となくだけど周りの奴らと違うなーって、思ってた」






初めて聞いた
まさか初めて話す前から
わたしの存在が目に入ってただなんて




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設定タグ:THERAMPAGE , 川村壱馬   
作品ジャンル:恋愛
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ka - 最後のセリフ最高です、、泣 (2020年8月7日 2時) (レス) id: f02151f772 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます(; ;) (2020年8月2日 13時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - 壱馬先輩に嫉妬するのに自分は男の子に頼るのダメよーーー( ; ; ) (2020年7月31日 2時) (レス) id: 4132465481 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 更新ありがとうございます(泣) 主人公ちゃんの気持ち、めちゃくちゃ分かりますー!!色々あったから、不安になっちゃうんですよね…。主人公ちゃんのモヤモヤが晴れますように。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴー(プロフ) - 今日の投稿おしまいですか?? (2020年7月26日 14時) (レス) id: 9c9baad857 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2020年5月3日 17時

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