アソビゴコロ 〜Wedding？〜７【川村壱馬】

分かんなくていい話 ページ27

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『ありがとうございます…』


壱｢は、何が？｣


『そういうとこ好きです…』


壱｢お前、何言っ…！｣


翔｢そういうとこってどういうとこ！？詳しく！｣


壱｢ほら、めんどくせぇ…｣






甘口のバターチキンカレー
食べやすくてとっても美味しい
壱馬先輩が選んでくれたものだから
120倍美味しい

最初からそう言ってよ、って思うけど
こうやってわたしが気づかないとこで
壱馬先輩はいろいろ考えて行動してくれてると思うと
たまらなく愛しくなる






『ないしょです』


翔｢ないしょか〜笑｣


北｢きゅまちゃんは嫌いなとこないでしょ、壱馬に対して｣


『ないですよ！全部長所です！』


翔｢一生円満やなぁ｣






一生、かぁ
おじいちゃんおばあちゃんになっても
隣を歩いていられるかな

たまに見るお散歩してるかわいいおじいちゃんとおばあちゃん夫婦みたいになれるかな

壱馬先輩がおじいちゃんになるの
予想もつかないけど
きっとイケおじになるんだろうな






北｢明日から大学だるいなぁ｣


翔｢俺らほぼ単位取ってるから授業ないやん｣


『さすがですね』


北｢きゅまちゃんは？そろそろまた教育実習？｣


『10月にあるんで、その準備ですかね』


翔｢また俺らの母校行くん？｣


『希望者が多くて抽選になっちゃったら分かんないですけど…。希望は出してます！』


北｢また会うね。中村星羽くん｣






返事しようとしたら
吉野先輩が見てたのはわたしじゃなくて
なぜか壱馬先輩だった

いたずらな笑みを浮かべてる吉野先輩に対して
壱馬先輩は一瞬目を合わせて
ツーンという効果音が出そうなくらい
あからさまに顔を逸らした






壱｢星羽のクラスに入るかは分かんねぇし｣


翔｢でも古典の先生がそこのクラスの担任なんやろ？なら、可能性高いやん｣


『そっか、確かに…。今度は3週間ありますしね』


北｢また天然人たらしに振り回されちゃうね｣


『たら…？』


壱｢あいつも子どもじゃないし、大丈夫だろ｣


『あ、あの…なんのお話を…』






なぜ星羽くんの名前が出てきて
吉野先輩がこんなに楽しそうなのか
意味が理解できなくて壱馬先輩を見つめる

壱馬先輩はじーっとわたしを見た後
軽くデコピンをして
ふっ…と笑った






壱｢Aは分かんなくていい話｣


『仲間はずれ…』


壱｢ババ抜き勝ったら教えてやるよ｣






むに、と頬を引っ張られて
一生無理だろうけど とまた笑われた




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