独りが ページ12
壱馬side.
壱｢…ありがとう｣
『…どういたしまして？』
壱｢あと、ごめん…｣
こんな言葉だけで片付けられることじゃないけど
Aが一途にずっと想い続けてくれること
こんな何もない俺と一緒に居続けてくれること
俺のために怒ったり、泣いたり、笑ったりしてくれること
Aにたくさん感謝しなきゃいけないことがある
ありがとうだけじゃ足りない
だから、俺は俺なりの形で
Aに感謝を伝え続けなきゃいけない
『…いいんです。こうして壱馬先輩が帰ってきてくれただけで十分幸せ』
壱｢…うん｣
『あ…わたしも、ごめんなさいしなきゃいけないことが、』
壱｢…なに？｣
『星羽くんがイケイケすぎて…、少しだけドキドキしてしまいました…』
壱｢………は？｣
『涼しい顔してとんでもないこと言ってくるんです！今時の高校生は末恐ろしいです…』
壱｢へぇ…、俺のって分かってんのになぁ？｣
『ご、ごめんなさい…』
壱｢…お仕置き、しよっか｣
今まで触れなかった分の愛を
これでもかってくらい注いで
頭で忘れてしまっても
体で覚えていられるように
たくさんたくさん愛した
『…いつもの壱馬先輩だ、』
壱｢…あ？｣
『珍しく落ち込んだ声してたから…心配でした』
俺の下で一生懸命俺を受け入れて
涙目になりながら言うA
Aは俺が何でも分かってるっていつも言うけど
同じくらいAだって俺のこと分かってんじゃんって思う
かっこ悪いとこ見せたくないし
弱い感情はバレたくないけど
Aならそんな俺のバカみたいな強がりも
笑って受け止めてくれるから
バレてもいいかな、って思えるようになった
壱｢…別に落ち込んでねぇし｣
『…ほんと？』
壱｢…ほんと｣
『ふふ、うん。そっか』
壱｢…まだ笑える余裕あんじゃん｣
『あっ…、壱馬先輩だめ…っ』
壱｢逃げんな｣
『や、待っ…』
壱｢待たない。…俺だけ感じて｣
ふ…、と目が覚めたら外は真っ暗で
もう夜か、と辺りを見回す
…Aは？
隣にあるはずの温もりがなくて
慌てて体を起こす
寝室の外で物音がして
ほ…と胸を撫で下ろす
…あいつのことだからキッチンにでもいんのかな
ドサ、ともう一度仰向けになる
…重症だ
信じてないわけじゃないのに
そばにいないと目の前が真っ暗になるくらい不安になる
独りが当たり前、だったのに
.
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ka - 最後のセリフ最高です、、泣 (2020年8月7日 2時) (
レス) id: f02151f772 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます(; ;) (2020年8月2日 13時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
みんと(プロフ) - 壱馬先輩に嫉妬するのに自分は男の子に頼るのダメよーーー（ ; ; ） (2020年7月31日 2時) (レス) id: 4132465481 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 更新ありがとうございます(泣) 主人公ちゃんの気持ち、めちゃくちゃ分かりますー！！色々あったから、不安になっちゃうんですよね…。主人公ちゃんのモヤモヤが晴れますように。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 3116574168 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴー(プロフ) - 今日の投稿おしまいですか？？ (2020年7月26日 14時) (レス) id: 9c9baad857 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2020年5月3日 17時
