それどころじゃない ページ17
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なに、どういうこと!?
涼太くんが嘘つくわけない
かと言って隼くんも嘘つくわけ…あるか?
でもなんで嘘つく必要があるの?
そもそも話されてないことをどうして隼くんが知ってるの?
亜嵐くんから聞いたならまだしも
さっき涼太くんに聞いたって言ってた
涼「…どうしたん?変な顔して」
『隼くんって…何者?』
涼「え…、人?」
『そういうことじゃなくて!なんかこう…裕太くんみたいに人の過去とか見れちゃうとか、ある?』
玲「は?今更何言ってんの?」
ダイニングテーブルの上に置いてあったお菓子を取りに来た佐野さんが
わたしたちの会話を聞いて怪訝な顔をした
今更、って…
玲「隼は過去見れるとかそんな次元じゃないよ」
『…そうだ、隼くんの能力って』
玲「心の声が聞こえんの」
『………え、と』
涼「言葉の裏の気持ちとか本音とか、そういうのが聞こえてきちゃうんだよね。隼はすごい…嫌がってるけど」
…今まで疑問に思ったことが全て解決した
なんでも知ってるかのように話す隼くんが
いつも不思議だった
話してないのに
なんでも知ってて
わたしが悩んでる時も
どうして今それを言うの?ってこと、言ってきたりした
隼くんは…わたしの心の中の声
聞こえてたんだ
メ「隼さぁ、それのせいで人の顔色伺って生きてんのかな」
玲「あ、お前クッキー食うなよ」
涼「気にしぃやからなぁ。心の声が聞こえるってありがたくもあれば厄介でもあるし」
玲「あいつ、基本的に自分偽って生きてっからな」
そう言って佐野さんは
メンディーさんが食べようとしたクッキーを
横から取って食べた
自分を偽って?
そんな…いつもの隼くんは本当の隼くんじゃないの?
玲「おい、A」
ドキ、とした
佐野さんに呼び捨てされるのはまだ慣れない
佐野さんに顔を向けると
ひとくちかじったクッキーを
口に押し当てられた
玲「また余計なこと考えんなよ。やる」
『佐野さん…』
玲「つか、まだ苗字呼びかよ。みんなのことは名前のくせになんなの?おれのこと嫌い?」
『嫌いじゃないです!』
玲「んじゃ、玲於って呼んでよ」
もらったクッキーを手に取ると
佐野さんが期待したような目で見てくる
呼び捨てなんてできない
かと言って 玲於くん っていうキャラでもない
ていうか今は…それどころじゃない
隼「え〜、いちゃついてる〜!笑」
隼くんのことで頭いっぱいだよ
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花恋(プロフ) - いつかの更新再開をお待ちしてます! (2021年11月29日 4時) (レス) @page25 id: e938aee02d (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - この作品、とっても大好きで何回も読み返してます!更新大変だと思いますが、ゆっくりでもいいので続きを読めるのを楽しみにしてます…! (2021年3月16日 12時) (レス) id: 0d994b7081 (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - れもんさんの勿忘草が揺れる頃、の作品が占いツクールでの、初めて読んだ作品でした!(3月に読みました)本っっ当に大好きです! (2020年4月22日 20時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - れもんさんだー!!めっちゃれもんさんの作品大好きです!感情移入しちゃいます!更新待ってます!ゆっくりで良いので! (2020年4月22日 20時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - 初めまして!どの作品もすごく好きです!続き気になります、、、!更新お待ちしております、、! (2020年4月21日 10時) (レス) id: e192feb3cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2019年12月26日 13時