秘められた恋が叶うまで【G's】

20歳の誕生日 ページ3

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あの合コンに言った時は
こっぴどく怒られた

初めてあんなに怒られた
泣いたもん
すごい悲しくなって


何となく昔のことを思い出してたら
ベッドに置いていたスマホが光った
確認したら
さっきまで思い出してた隼くん

【明日10時に迎え行くから！】

…ん？
なんのこと？
全く理解できずに返信しようとしたら
部屋のドアがノックされる

返信途中で はーい って返事してスマホを置いた
入ってきたのはおばあちゃん、葉子さん






『どうしたの？』


葉｢Aに話があるの｣






やけに真剣な顔してる
ちょっとだけ嫌な予感がする






葉｢急なんだけど…Aには、明日ここを離れてもらわなきゃいけないの｣


『離、れる？』


葉｢Aは少し特別でね…、20歳だからっていうわけじゃないんだけど、｣


『20歳だからじゃないなら、なんで？』


葉｢ずっと隠しててごめんね。実は…あなたはΩなのよ｣






意味が分からなかった
βだと信じて疑わなかったのに
わたしがあのΩ？
だってΩって、社会的地位が低いとか、言ってたよね
わたし、そのΩなの？






葉｢外に行かせなかったのは、Ωだから。Aに何かあったら困るから、家で守ろうって。浩之さんと約束したの。不便な思いさせてごめんね｣


『ほんと、なの？』


葉｢…ほんとよ。あなたの父親がαで、母親がΩだった。信じられないかもしれないけど、100万人に1人の確率で産まれる珍しいΩなのよ｣


『それ、は…すごいの？嫌なこと？』


葉｢社会的に見たら、嫌なことかもしれないわねぇ…。あなたと番になれば、必ず優秀なDNAを持ったαが産まれる。だから、Aは狙われる存在…｣


『狙われる…？』


葉｢自分たちじゃ守れないからって、あなたのご両親はわたしたちに預けていったの。辛いご選択だったでしょうね、｣






100万人に1人？
狙われる存在？

情報が一気に入ってきすぎて、何も理解できない
ただ分かるのは、おばあちゃんは嘘ついてないってことだけ






葉｢元々フェロモンが強いのに、20歳の誕生日を境にもっと強くなる。A自身は何も変わらないでしょうけど、αからしたらその香りで追ってくるから、わたしたちも守れなくなる｣


『20歳の誕生日って、明日…』


葉｢そうよ。だから、わたしたちが信頼する人に守ってもらうの｣






あぁ、ダメだ
頭が痛い




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