アソビゴコロ 〜Wedding？〜３【川村壱馬】

なんでも ページ26

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『…壱馬先輩』


壱｢なに｣


『壱馬先輩のお家って…なにか凄いことしてたりしますか…？』


壱｢凄いこと…？あ、じいちゃんは警察のなんか偉い人だったって聞いた｣


『警察の偉い人…？』


壱｢そう。父さんも警察官だったし｣


『そうなんですか！？』


壱｢話したことなかったっけ？じいちゃんには会ったことねぇからよく分かんねぇけどさ。ララハの父親がなんかいろいろ引き継いでやってるらしい｣


『なんか、とは…』


壱｢あー…、なんだっけな。たぶんヤクザとかマフィアとか、そこら辺のなんか｣






…す、すごいお仕事してるのでは？
どうりで壱馬先輩ってお金に困ってるとこ見たことないわけだ
川村の姓がもう素晴らしいんだ…






壱｢…急にどうしたんだよ｣


『や…、壱馬先輩の知らないこと、もっと知りたくて』


壱｢今日いつにも増して頭おかしいな｣


『…いつもです』


壱｢ふっ…、いいよ。なんでも教えてやる｣


『…ほんと？』


壱｢ほんと｣






明日お休みだったから
深い時間までたくさんお話しちゃった

知ってるようで知らなかったこと
たくさん分かった

お風呂に入って
2人で同じベッドに入る

まだまだお話したかったけど
壱馬先輩はちょっと眠そう






『…眠い？』


壱｢…眠くねぇし｣


『ふふ、うそ。だって目閉じてますもん』


壱｢…うっせ、｣


『おやすみなさい、壱馬先輩』


壱｢ん…、A｣






眠そうなとろんとした瞳
かわいいなぁ、って思ってたら
柔らかく触れた唇

感触を確かめるかのように
ちゅ、と音を響かせながら啄む






壱｢…おやすみ｣






静かな部屋
壱馬先輩の鼓動が体に響く

かわいらしい寝息が小さく聞こえる
ほとんど寝返りしない壱馬先輩は
ずっとわたしを抱きしめながら寝てくれる

いつもはわたしが先に寝ちゃうもんね
貴重な寝顔だ

幸せに浸ってたら
ふと思い出す本庄剛の言葉

" 川村んとことウチは相性悪ぃんだわ "

…それってもしかして
本庄剛はヤクザとかの関係者って…こと？

もし、それがほんとだとしたら
あいつが言った
お母さんと壱馬先輩がどうなるか分かんないっていうのは
嘘じゃないのかもしれない

お母さんは…たった一人の親だから
怪我をしたら心配する
壱馬先輩は比じゃないくらいに嫌だ
かすり傷でも心配どころじゃないのに
どうなるかって…どういう意味なんだろう、

もう一度、ちゃんと話に行かなきゃ




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