ピンクゴールド ページ42
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『んぅ…、』
ふ…っ、と目が覚めた
窓からは陽の光が盛れていて
朝が来ていることを教えてくれた
…そっか、
久しぶりに壱馬先輩と…
『……わ、』
わたし、大胆なことをした
ずっとずっと壱馬先輩にしてあげたいなって思ってたことだったけど
壱馬先輩…かわいかったなぁ…
壱「…きも、」
『おっ…、きてたんですか!?』
壱「今…、起きた、」
ふわぁ〜、とあくびをして
わたしを抱きしめ直す
壱「…もうちょっと寝たい」
『…今日何曜日ですか?わたし学校は!?』
壱「土曜だよ…」
『壱馬先輩、バイトはないんですか!?』
壱「ねぇよ…」
『よかった、』
だったらわたしも、もう少しこうしてたい
目の前にあった壱馬先輩の瞼に ちゅ とキスしたら
まだ とろん とした瞳がわたしを見た
『寝ててくださいよ』
壱「…じゃあ、邪魔すんな」
『だって…壱馬先輩が目の前にいるから』
壱「…いるから?」
『触っちゃいます、』
壱「ふは…っ。なんやねん、それ」
あ…、柔らかい力の抜けた話し方
朝のかわいいふわふわ壱馬先輩だ
好きだな〜って思ってたら
こつん、っておでこがくっつけられた
壱「なぁ…、聞いて?」
『うん、なんですか?』
壱「あいつ…本庄さ、俺の父さんに世話になっとったらしくてな」
『え…、そうなんだ』
壱「俺の話…たくさんしてたって」
『お父様が…本庄さんに?』
壱「そう。本庄が仕事の途中なのに大丈夫かよって心配するくらい、俺の話ばっかしとったらしい」
『ふふ…っ。お父様、壱馬先輩のこと大好きだったんですね』
壱「…うん。俺、さ…将来の夢、ずっと悩んでた」
『将来…』
壱「でも、今回のことでやっと決めたわ」
『何になるんですかっ?』
壱「…俺も、警察になる」
『警察…っ!』
壱「父さんみたいに、なろうと思う」
壱馬先輩の話し方も雰囲気も声も表情も
全部全部柔らかくて
何だかわたしが泣きそうになった
両手で壱馬先輩の頬を包んだ時
左手の薬指に光る何か
指を伸ばして見たら
ピンクゴールドの宝石がついた、指輪
『え…?』
壱「え、今?」
『な、にこれ…』
壱「…聞いたじゃん。もらっていい?って」
『聞いた、けど…っ』
壱「今日から、Aは俺の婚約者」
壱馬先輩の薬指にも同じ指輪
幸せをも超える感動
ただ何度も ありがとう って言うことしかできなかった
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北人すきぴ - 更新まってました!!! (2019年9月9日 18時) (レス) id: cb30df2db6 (このIDを非表示/違反報告)
Ari - 最高ー!!! (2019年9月9日 8時) (レス) id: 951d2b0c9b (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - 楽しみに待ってました。更新ありがとうございます。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: c3b198d50f (このIDを非表示/違反報告)
はまはま(プロフ) - 先週更新なくて落ち込んでたら今日やったと!!待ってましたよ〜!!先週しなかったから今日大量に…とかないですよね笑笑 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 702b4d3b89 (このIDを非表示/違反報告)
くるくる - あぁぁぁぁぁ!!! 大好き。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 0cf3778fb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2019年7月14日 21時