俺の匂い ページ16
.
勢いに へな… と座り込む2人組
その間に壱馬先輩の後ろに隠れた
壱｢…ほんとに当てられたくないんやったら、今すぐここから離れてもらえます？お、きゃ、く、さ、ま｣
コソコソと2人で言葉を交わしたあと
走って遠くに行ってしまった
こ、わかった…
壱｢…っとに、お前は油断するといっつもこうだな｣
『ごめんなさい…。また、壱馬先輩に助けられちゃった…』
壱｢…別に。お前を助けるために俺がいんだろ｣
『え…』
壱｢……なんでもねぇ、早く歩け｣
壱馬先輩は海の家の方じゃなくて
休憩室の方に歩き出した
『どこ行くんですか？』
壱｢休憩室｣
『えっ、壱馬先輩も休憩？』
壱｢危なっかしいお前を送るだけ。オーナーには言ってある。忙しいんだから早くしろよ｣
ぶっきらぼうだけど
わたしを心配してこその行動
…好きだなぁ
隣に並んで手を繋ごうとして
ピタ、と止める
約束を思い出して壱馬先輩から一歩横に離れた
壱｢なにしてんの？｣
『離れました』
壱｢…なんで？｣
『手繋ぎたいなって思っちゃったから…』
壱｢…昨日から言ってんじゃん｣
『なんですか？』
壱｢それ、脱いだらしてほしいことしてやるって｣
青山さんのパーカーを見る
昨日脱いだのに何もしてくれなかったよ…？
そう思いながらも脱ごうとすると
慌てた様子の壱馬先輩がそれを止めた
壱｢ばっ…か！てめぇ、ここで脱ぐなよ！｣
『脱げって言ったの壱馬先輩です！』
壱｢場所考えろって言ってんだよ｣
『…どこならいいの？』
壱｢人がいない場所｣
…意味がわかんないよ
いつものことだけど
休憩室についた
涼しくて気持ちいい
別世界みたい
壱｢じゃあ、戻るわ｣
『あっ、待ってください！』
誰もいない休憩室
ここなら脱いでも怒られないでしょ…っ
そう思って机の上に青山さんのパーカーを脱ぎ捨てて
壱馬先輩を呼び止める
壱｢お前…｣
『わ、わたしのしてほしいこと…してください』
そう言ったら
壱馬先輩は微笑んで柄シャツを脱ぎながら近づいてくる
え、え…っ
かっ、壱馬先輩違います、そこまでは求めてない……っ
ぎゅ、と目を閉じて待ってたら
ふわっと肩にかけられる壱馬先輩が着てたシャツ
壱｢…これ着て、俺の匂いになったらもう1回来て｣
『へ…』
壱｢これは没収｣
青山さんのパーカーを持って
休憩室を出て行った
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2634人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
北人すきぴ - 更新まってました！！！ (2019年9月9日 18時) (
レス) id: cb30df2db6 (このIDを非表示/違反報告)
Ari - 最高ー！！！ (2019年9月9日 8時) (レス) id: 951d2b0c9b (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - 楽しみに待ってました。更新ありがとうございます。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: c3b198d50f (このIDを非表示/違反報告)
はまはま(プロフ) - 先週更新なくて落ち込んでたら今日やったと！！待ってましたよ〜！！先週しなかったから今日大量に…とかないですよね笑笑 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 702b4d3b89 (このIDを非表示/違反報告)
くるくる - あぁぁぁぁぁ！！！ 大好き。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 0cf3778fb3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れもん
| 作成日時：2019年7月14日 21時
