角砂糖に溶ける夢２【北×樹】

チケット ページ16

北人side.




…さいあくだ、気分悪い
って、おれも寝てる時にキスしてるから何も言えないけどさ

…あ、でも噛まれたってことは嫌がられたのか
ふふーん…このままいけば
いい感じにおれと付き合うことになるかもしれないな






亜｢あ、そうそう。お詫びと言っちゃなんだけど、これAちゃんに渡しておいて｣


樹｢…これ｣


亜｢取引先がくれたんだ。投資し始めたらしくて。Aちゃんにぜひ彼氏とか連れて行っておいでって伝えておいて。じゃ！｣






整った顔で笑って去っていった
樹の手に渡されたのは
遊園地のチケット3枚

…これ絶対亜嵐さん、渡す枚数間違えたでしょ






樹｢…あ、｣


北｢…え、なに｣


樹｢俺、寄る場所あるんで先戻っててください｣






そう言って受付がある方に歩いていった
あいつ…まさか…

確信はなかったけど
もしかしたらあのチケット使って
Aをデートに誘うんじゃないかと思って
樹の少し後ろをついていった

そしたら案の定
受付に行きやがって
凪さんはお昼でいなくて
A1人だった

チケットをAに渡してるのが見えたから
急いで2人の元に行く






北｢待て待て待て待て！おれがAと行くから樹は引っ込んでろ！｣


『わ、ほっくん。一緒に行ってくれるの？』


北｢え…、もちろん！｣


『わぁ、ほんとっ？ありがとう！』






Aはにこにことうれしそうにおれを見つめる
…あれ？樹に誘われたんじゃないの？
断ったの？
あれ、あれ？






樹｢…俺がAさんを誘ったと思ったでしょ｣


北｢ちがうの？｣


樹｢そんなにがっついてませんよ。…あぁ、でも、北人さんとAさんが一緒に行くなら話は別です｣


『…樹くん？』


樹｢3枚もらったんで、俺も行きます｣


北｢はっ？何言ってんの？邪魔すんなよ｣


樹｢1枚もったいないじゃないですか。ね、Aさん｣


『確かにもったいないけど…』


北｢そこはもったいなくないって言って！｣


『えぇ、』


樹｢とりあえず行くんで。いつがいいですか？｣


北｢お前となんて絶対行かねぇ！Aと2人でいつ行くか決めるからな｣


樹｢…いじわるな先輩ですね｣


『ほっくん…、せっかく白濱さんが3枚くれたんだし、樹くんひとりにしちゃかわいそうだよ』


北｢A…｣


樹｢明後日、日曜に行きましょう。確か天気予報晴れだったんで｣






おれら2人のバチバチを見て困惑するA
満足気な樹
そして…へこむおれ




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