角砂糖に溶ける夢【北×樹】 (ページ6)

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後輩ページ6

北人side.

藤原樹、という新人が
小走りで玲於さんとおれに近づいてくる

前に来て、ぴしっと姿勢を正してから軽くお辞儀

樹｢藤原樹です。よろしくお願いします！｣

玲｢藤原樹くんね。俺は佐野玲於です。こっちが俺の後輩の吉野北人｣

北｢吉野北人です。お願いします｣

玲｢まぁー、オンとオフを大事にしていきたいと思うんで、よろしく｣

樹｢頑張ります｣

…見た目によらず低姿勢な感じだな
おれが感じた違和感は勘違いかな？

とりあえず連絡先を交換して
基本的なことを玲於さんから教わる藤原くん

あー…？
後輩のことってなんて呼べばいいんだろう

部活とかはすぐ呼び捨てにしてたけど
社会人ってわかんないな

それから仕事してお昼の時間
おれはいっつも玲於さんと食べてるけど…
今日は藤原くんも食べるかな

玲｢ほくちゃーん。この書類提出してくる。今日外と食堂どっちにする？｣

北｢えぇーと…｣

玲｢あ、樹いるから食堂の方がいいな。初めてだし、教えてやろ｣

北｢そうですね｣

玲｢樹に言っといて｣

そう言って部長のとこに行く玲於さんの背中から藤原くんに視線を移した

よし、誘うか

北｢藤原くん。今日、おれと玲於さんと一緒に食堂で昼食べましょ｣

樹｢え、いいんですか？｣

北｢約束とかなければ｣

樹｢まだ友だちとかいないんで…。ありがたいです｣

北｢玲於さん、書類出しに行ってるからちょっと待ってましょっか｣

樹｢あ、あの…俺たぶん北人さんより年下なんで、樹でいいですし、敬語もいらないです｣

北｢そうなの？じゃあ、樹って呼ぶ｣

樹｢はい、！｣

今まで誰かの後輩でいることが多かったし
先輩という先輩やってこなかったから
なんだか…くすぐったい

かわいいな、樹

玲｢ごめん、お待たせ～。行こっか｣

＿＿＿＿＿…

樹｢…北人さんってほんとに年上ですか？｣

北｢正真正銘年上だよ｣

玲｢末っ子感あるよね。弟みたい｣

北｢えぇ～？ないっすよ、そんなの｣

樹｢ばぶばぶしてるっていうか…｣

北｢おい、こら｣

前言撤回
全然かわいくない

昼一緒に食べて、今日1日仕事して
帰り際の会話がこれだよ

もう既になめられた
樹、全然かわいくない

玲｢樹は車？｣

樹｢俺は電車です｣

玲｢北人はAちゃんお迎えだから帰りはバラバラだな｣

うん、1日頑張ったからAに癒されなきゃ

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