角砂糖に溶ける夢【北×樹】 (ページ4)

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イケメンページ4

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新人さんに見えないように
わたしの脇腹をつんつんと凪さんがつつく

何かと思って視線を送れば
美人な顔で何かを一生懸命に訴えてる

…なんだろう、全然わかんない

『企画部は6階になります。緊張なさらずに！これからよろしくお願いします』

？｢ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします｣

ぺこ、とお辞儀をして
エレベーターホールに向かった

…下まつげにしか目がいかなかった

凪｢ねねねね！｣

『うん？』

凪｢今のよ！噂の人！｣

『え、下まつげさん？』

凪｢ちょっとイケメンに変な名前つけないで｣

『名前なんて言うんです？』

凪｢そこまでは知らないけど｣

『知らないの～？笑』

帰り、ほっくんに聞いてみよ
下まつげがながーい新人くん来た？って

もしかしたら
下まつげさんの教育係になっちゃったりして

凪｢わたし、Aちゃんが付き合うのイケメンくんでもいいかも｣

『もう、すぐそういうこと言う』

凪｢Aちゃんの彼氏になる人はわたしが見定めるからね｣

『さっきの方は顔だけじゃないですか～笑』

凪｢これから調査してくのよ！｣

『そう言う凪さんが付き合うのは？』

凪｢だーめ。わたしは瞬くんを応援し続けるんだから｣

…そうだった
凪さんって残念な美人だった

アイドルの瞬って人をずーっと応援し続けているらしい

だからモテるのに
彼氏なんていらないって言い放ってる

『もったいない。わたしが男だったら絶対凪さんのこと好きになります』

凪｢わたしは絶対Aちゃん｣

『あれ、両思いだ』

凪｢ダメダメ。Aちゃんには吉野くんがいるから｣

『だから何もないですって～』

凪｢吉野くん、こんなかわいい子がずっと一緒なのにそういう気にならないのかしら｣

『そういう気って…笑ほっくんとは一緒にいすぎて男女のそういうのはないんですよ。ほら、ほっくんってわたしの保護者みたいなとこあるから』

凪｢心配性だしねぇ…。わたしがラブハプニングを起こさないとだわ｣

『なんですか、それ！笑』

親にもほっくんにもそれはもう甘やかされて育ってきたから
ひとりじゃ何もできないような残念な大人になってしまった

もちろん恋という恋もしたことがない

好きって言われて何となく付き合ってから
やっぱりごめんって何故かフラれる

今年22になるっていうのに…
自分が心配だよ

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