検索窓
今日:11 hit、昨日:30 hit、合計:621,008 hit

ページ30

.




駐車場に停めてあるほっくんの車
後部座席のドアを開け、わたしの背中を押して乗り込ませる
後からほっくんも乗り込んできてドアを閉めた

車内は真っ暗
微かに街灯の光でほっくんの表情がわかるくらい

ほっくん?と名前を呼ぼうとしたら
きゅ…、とか弱く手を握ってきた






北「…待っててって言ったのに」


『え…?ほっくんが樹くんにわたしのこと送ってやってって言ったんじゃないの?』


北「おれがそんなこと言うわけないじゃん!仕事終わんなかったおれが悪いんだけどさぁ〜…」


『…じゃあ、え?…樹くん、嘘ついたの?』


北「…そうだよ。Aと2人で帰るために」


『どうして、?』


北「知らない。知らなくていい」


『ほっく…』


北「Aはおれといればいいんだよ…」






ほのかに見えるほっくんの表情が今にも泣きそうだった
なんでそんな顔するの、?
わたしまで悲しくなってきて
そっ…とほっくんの手を握り返した

びっくりしたようにわたしを見て、唇を噛む
…バカだ、わたし
ほっくんに心配かけたばっかりだったのに
また樹くんと…






『これからはちゃんと、ほっくんのこと待ってる』


北「A…」


『樹くんが来ても、ほっくんの顔見るまで帰らない』


北「おれ死んでも樹にAのこと送ってなんて言わないから。ほんと、死んでも」


『死んじゃだめだよ、笑』


北「…うん、死なない。だからずっとそばにいて?」


『うん、約束』


北「じゃあ、指切りげんまん」






ほっくんの顔に笑顔が戻ってほっとする
いちばん笑顔が似合う人

車から降りて夕飯の話をしながらマンションに入る
5階の部屋に続く廊下に出たら
ほっくんの家の前に人が立ってた






北「…樹だ」






樹くん、?
ほっくんはわたしの手を握って
前だけ見て歩き出した

わたしたちに気づいた樹くんは
繋がれた手を見てからほっくんに視線を移した

あれ…なんだか、一瞬とても冷たい目をしたような、






北「…おれ怒ってるから」


樹「…だと思って謝りに来ました」


北「謝ったって許さ、」


『…ほっくん、大人気ないよ』


北「…だって嘘ついた、」


樹「北人さんに頼んでも絶対2人になんてさせてくれないじゃないですか。だから、俺…」


北「だからって嘘はだめだろ。いくら連絡しても連絡つかないおれの気持ちも考えろよ」


『えっ…、ごめん!サイレントだからだ…!』






ほっくんの言葉に携帯を見たら
たくさんの連絡がきてた




.

事故→←駐車場



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (377 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1955人がお気に入り
設定タグ:THERAMPAGE , 吉野北人 , 藤原樹   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

れもん(プロフ) - のあさん» そう思ってくれてうれしいです( ; ; ) (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - cさん» まだ終わらないので今後も楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 時雨さん» なりますよね( .. ) まだまだ北人くんはこんなでは終わらないので楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - リオナさん» 今後も読んでくださいね( ; ; ) ありがとうございます! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - mnyny1さん» ありがとうございます、頑張ります! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:れもん | 作成日時:2019年6月15日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。