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樹「…Aさん」


『ん〜…、?』


樹「あぁ、もう目閉じないでください!」


『かってにとじちゃ、う…』


樹「寝るならちゃんと自分の部屋のベッド行ってください」


『はぁ〜い…』


樹「あ、ちょっとそっちは俺の寝室ですって…!」






頭がふわふわする

樹くんとのお話楽しくて
チーズとかのおつまみも美味しくて
いつの間にかお酒すすんじゃってたみたい

自分じゃあんまり飲んだ記憶ないんだけどなぁ
樹くんが割ってくれる梅酒美味しすぎたからたくさん飲んじゃったのかも

樹くんの声もふわふわしてる

ぼふっ、とベッドに寝転ぶと
いつもと違うにおい
おとこのひとの…においだ






樹「Aさん、ダメですって。家すぐなんですから帰りましょ?おんぶしますから」


『え〜…ねむい…』


樹「ほんとに…」






安心するにおいに自分があっという間に眠りにつきそうになるのがわかる

なのに樹くんがわたしの体をゆさゆさ揺するから
現実に引き戻される






『んぅ…っ、なにすんの、!』


樹「もっと危機感持ってください!襲われても知りませんよ?」


『…だれに?』


樹「…俺に、です」


『いつきくん、かぁ』


樹「…なんですか、それ」


『んーん…いつきくんならいいかなぁって、おもっただけ…』


樹「な…っ」






あぁ、だめ
もうほんとに眠いの

お願いだから寝かせて






樹「はぁー…」


『…』


樹「…ったく、俺じゃなかったら喰われてますよ」






樹くんの声が子守歌みたい
ふわっと体が浮いて
頭がしっかりと枕の位置にくる所で降ろされた

布団もしっかり体にかけてくれて心地いい






樹「明日、早めに起こしますからね」


『ぅ…、ん、』


樹「おやすみ、Aさん」






夢を見た

わたしがわがまま言って
誰かが しょうがないなぁ って言って呆れてる

でも結局、手を引いてくれる

ほっくんだと思った
わたしがわがまま言えるのはほっくんだけ

…違う

この手はほっくんじゃない
わたしが知ってるほっくんじゃない

ぼやける後ろ姿をちゃんと確認したくて
わたしは立ち止まる

そしたら手を引いてくれてた人も立ち止まって振り返ったの


" Aさん? "


そこには優しい笑みを浮かべた樹くんがいた
あれ…なんで樹くんが?


" ぼーっとしてると置いてきますよ "


待って、と言おうとしたら声が出ない
樹くんはだんだん真っ黒に染まっていって
やがて辺りは闇に包まれた




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設定タグ:THERAMPAGE , 吉野北人 , 藤原樹   
作品ジャンル:恋愛
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れもん(プロフ) - のあさん» そう思ってくれてうれしいです( ; ; ) (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - cさん» まだ終わらないので今後も楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 時雨さん» なりますよね( .. ) まだまだ北人くんはこんなでは終わらないので楽しみにしててください! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - リオナさん» 今後も読んでくださいね( ; ; ) ありがとうございます! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - mnyny1さん» ありがとうございます、頑張ります! (2019年7月14日 18時) (レス) id: 670a6ca50d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れもん | 作成日時:2019年6月15日 19時

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