角砂糖に溶ける夢【北×樹】 (ページ11)

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帰りページ11

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店に向かって歩きながら会話を聞いてたら
歓迎会という謎のワード

なんのだろう？

北｢うーん、迷ってます｣

樹｢え、来ないんすか｣

北｢いい思い出ないからさ｣

玲｢それは新人だから飲まされたんじゃん。今年は平気だって｣

北｢ほんと玲於さん、適当｣

もしかして新人歓迎会かな？
企画部だけでやってるもの

去年、ほくちゃんベロベロになって帰って来たっけ

玲｢Aちゃんも来ればいいんじゃない？｣

『え、わたし？』

北｢いやです！Aも酒弱いのに、｣

玲｢あ、いいこと聞いた～｣

北｢玲於さん、悪すぎ…｣

樹｢いつもは来てないんですか？｣

玲｢企画部の歓迎会だからね。他の部署の人は基本来ないよ｣

樹｢そうなんだ。来ると思って、俺…｣

そう言って、ちらっとわたしを見た
目が合ったからん？って首を傾げたら
ふい…と目を逸らされてしまった

…なんだろう

玲｢ね、Aちゃんお願い！費用はこっちで出すし、タダ飯できると思って来て！｣

『…ほっくんがいるなら、行きます』

北｢…え？お、おうっ！行く、絶対行く｣

こういう流れで企画部の歓迎会に参加することになった
今週の日曜日らしい

基本参加だけど
来なくても何も言われない緩い感じのやつだって玲於さんが教えてくれた

お昼食べ終えて
ご飯を食べるのが遅いほっくん待ち

…凪さんも早くご飯食べたいだろうな
ひとりで帰るの寂しいけど先に戻ろう

『ごめんなさい。凪さん待たせてるから先に戻ります』

玲｢え、ひとりで平気？｣

北｢待って！おれ食べ終わるから待ってて｣

『ほっくん遅いんだもん。だから…』

樹｢俺が一緒に戻ります｣

財布を取り出して、2000円を机の上に置いた

…ん？
樹くん、そんな高いもの食べてたっけ？

北｢ほっほまへお！｣

『ちょっと待たない』

樹｢俺とAさんの分です。お釣りはいいです｣

玲｢…樹ってこんなことすんだ｣

樹｢…どういう意味ですか｣

樹くんの顔を見たら
ほんのり耳が色づいていた

もしかして、照れてるの？

北｢Aを男と2人にはさせられない！｣

玲｢ほくちゃんとはいっつも2人なくせに～。いいよ、樹。先戻ってて｣

樹｢はい。Aさん、行きましょ｣

『うん…。じゃあね、ほっくん。玲於さんもありがとうございました』

不服そうな顔をしたほっくんと
にこにこ手を振る玲於さんに見送られて店を出た

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