足りない ページ30
壱馬side.
あの後ゲーセン行って遊んでたらいつの間にか機嫌が直ってたA
ご飯食ってから家に帰ってきて
Aが風呂からあがってくるのを待つ
…あいつ俺が犬にはデレデレするって拗ねたんだよなぁ
だったら…そうだ
いいこと考えた
『お風呂あがりました〜』
壱「なぁ、ちょっとこっち来て」
『なんですか?』
壱「いいからここ座れ」
『そこ!?む、む…』
壱「無理じゃない。早くしろ」
ソファに座る俺の膝の上に
向かい合わせになるように座れ、とAに命令
近くまでは来るものの
もじもじしてやがるから強引に手を引いて座らせた
『壱馬先輩…っ?』
壱「…ん?」
風呂上がりの匂いがする
首筋に顔を寄せて呼吸したら自然とAの香りに包まれる
恥ずかしいのか
俺の胸に手を当てて距離を取ろうとしてる
それが嫌で腕を捕まえて左手で拘束してやった
『ど、したんですか…っ?』
壱「…別に?」
そう言いながら
空いてる右手で頬を撫でたり
背中を撫でたりしたら
分かりやすく蕩ける瞳
『壱馬せんぱ…っ、やだ、』
壱「…やだ?今日の犬みたいにされたかったんじゃないの」
『…え?』
わざとらしく犬にやったみたいに唇尖らせて
Aを挑発してやった
俺からは絶対にしないけど
そういう意味を込めて
Aを見つめる
『…わんちゃんにはこんないじわるしてなかった、!』
壱「いじわる?犬にも口こうやってただけじゃん。何もいじわるじゃないけど」
言い負かされて
とろん、とした瞳が揺れる
俺が瞬きをした瞬間
一瞬で触れた唇
すぐ離れようとしたけど
そんなの許すわけねぇから
すかさず背中とうなじに手を添えて
深いキスをしてやった
恥ずかしさから小さく震える唇にそっと舌を添えてやれば
それが合図かのようにうっすらと唇を開ける
導かれるように舌を口内にいれ
Aの感じるやり方で舌を絡ませる
息が上がってきて
甘い声が鼻を抜けて空気に溶ける
びく、と腰が動いたところで唇を離した
壱「…犬にはこんなことできねぇけど」
『はぁっ、はっ…』
壱「それでも犬にヤキモチ妬くの?」
『も…っ、妬かない…』
壱「…ふはっ、単純」
肩で息をするAのおでこにおでこをくっつけて
手を太ももに添えた
ぴくん、と体が跳ねる
壱「…まだ足りねぇだろ?」
…本当に足りないのは、俺だけど
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mopi(プロフ) - 本当にお話素敵で大好きで土日が楽しみで仕方ないです( ; ; )これからも更新楽しみにしてます、、! (2019年7月14日 21時) (レス) id: 89fe484069 (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - 最高すぎてこっちが… (2019年7月7日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)
Kissxxx(プロフ) - 土日が楽しみで仕方ない。 (2019年7月7日 8時) (レス) id: e97a57c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
apple9484(プロフ) - 早く土日にならないかなっていつも待って終わると悲しいくらいに好きです! (2019年7月6日 23時) (レス) id: 9f35d20aab (このIDを非表示/違反報告)
kano(プロフ) - ぐふぉー好きすぎる!!見てるこっちも一緒にキャパオーバーしちゃいます笑笑 (2019年6月30日 22時) (レス) id: 07e090ba1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2019年5月5日 18時