Candy Box….*･ﾟ

Please give me chocolate！３ ページ3

北人side.




締めの挨拶を終えたら
いちばんにA先輩のとこに行くんだってソワソワしてたのに

現部員じゃない陸先輩と涼太先輩が先にA先輩のところ行っちゃった


ずるいずるい

だけど、楽しそうに話する３人
もう…部活では見れなくなる光景

ずるい…けど、あの３人好き






慎｢…なにその変な顔｣


北｢…心の中が忙しい顔｣






キャプテンが挨拶したあと
ネネちゃんがなんか袋持ってきて






ネ｢お疲れの皆さんにプレゼントです！｣






って言ったあと、部員は
バレンタインだー！ ってめちゃくちゃ喜んだ

A先輩は？

そう思っている方見たらまだ話してる


…彼氏はこっちにいるんだぞ






ネ｢吉野先輩、どうぞ！｣


北｢あ、ありがとう｣






バレンタイン仕様の市販のお菓子

こういうとこだよなぁ

別に市販のが悪いってわけじゃないけど
お世話になってるからってちゃんと手作りするA先輩ってやっぱりえらい






ネ｢みんなもらいました？よね？じゃあ次…Aせんぱーい！｣


『はーい？』






あー、かわいい

その返事さえかわいいって何なんですか






『ごめんね、時間もらっちゃって…。えっと、名前呼ぶから取りに来て欲しくて…』






どうやらちゃんとラッピングした袋に名前書いてあるらしくて

そういう小さい気遣いが男って喜んじゃうんだよ

…A先輩に気があるやつとかいたらまじでやだ
一応、俺が彼氏だってみんな知ってるけどさ






『これはー…陸くん』


陸｢ありがと〜！何だかんだAちゃんの作ったやつがいちばんうまいんだよな、毎年｣


涼｢それわかる｣






心の中で 当たり前ですよ、俺の未来のお嫁さんですもん ってどやる

それから次々と名前が呼ばれて
残り少なくなった時

北人くん

って優しくてかわいい声






北｢待ちくたびれた｣


『ごめんね笑 はい』


北｢ありがとうございます！すげーうれしい｣


『あ、あの…』






丁寧に包装された包みを眺めてたら
何かを言いたそうに見上げてくるA先輩

…あぁ、もう
その顔反則

今ここで抱きしめたくてしょうがなくなる


なに？

ってA先輩の目線までしゃがんで耳を傾ける






『北人くんには…もう１個あるから、今日一緒に帰ろう？』






小声でそう言うと照れくさそうに笑って
次の人の名前を呼んだ

一緒に帰るとか…当たり前ですよ
どこまでも、俺の心を掴んで離さない人




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