気のせい ページ38
壱馬side.
奏｢A、帰るよ｣
『そ、そうちゃ…わぷっ、』
名前呼ばれたからって振り返ろうとするAの頭を固定して離さないようにする
ここまで俺に敵意剥き出しで
Aを優先するとか言ってる奴にこいつを渡すわけがない
奏｢…離してください｣
壱｢やだね｣
奏｢Aのこと、玩具…にして遊んでるんですよね。そんな人にAは渡せない｣
おーおー、俺と同じだよ
気に入った玩具なんだよ
簡単にお前みたいな得体の知れない奴に渡せるほど心は広くない
『そうちゃん、何言ってるの…？』
奏｢ほら、A！｣
壱｢あ、おい！｣
もぞ、とAが動いた隙を見て
奏が手を引いた
気を抜いてた俺の腕からAは離れて
奏の腕の中にいってしまった
奏｢じゃあ、失礼します｣
壱｢誰が連れてっていいって言った？俺のなんだけど｣
奏｢Aは誰のものでもないので。川村先輩、玩具を送ってる暇なんてないでしょう。どうぞお帰りください｣
…なんなの、こいつ
奏の顔を見ながら困惑するA
…気に食わねぇ
靴を履き終えた２人を追って
Aの腕を掴む
そしたら掴まれてない方の手で俺の腕を掴んできて
揺れた瞳が俺を見てた
壱｢俺の玩具だから、勝手なことしないでくれる？｣
奏｢…ずいぶん玩具に思い入れがあるんですね｣
壱｢関係ねぇじゃん｣
威圧的な俺らの雰囲気にAがたじたじするばかり
しばらく睨み合ってた俺らを見て、Aが口を開いた
『あの…、先輩のお家どっちですか？』
校門を出たら左右に広がる道
どっちかにしか帰る道はない
壱｢右…だけど｣
答えた瞬間、奏の口元があがったのが見えた
同時にAの顔が曇る
…なに？
疑問に思った瞬間、Aが俺の手を振り払うようにして奏の方を向いた
『そうちゃんに送ってもらいます！壱馬先輩もお気をつけて！』
壱｢は？ちょ…っ｣
奏｢ってことなんで、さようなら｣
得意げな笑みを見せて
Aと並んで帰って行った
…イラつくのは、なんで？
別に送るつもりなんてなかったし
引き止めてどうするつもりもなかったし
イラつくのは、あいつの態度が気に入らなかっただけで
あいつとクマ野郎が２人並んで帰ったことがイラつくんじゃない
…振り払われた腕が痺れたような気がするのは、気のせいだ
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美憂(プロフ) - この作品大好き (2021年1月22日 19時) (
レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
yamizukikarenn - 色んな占ツク見てきたんですけどけどアソビゴコロが一番ドキドキしました！ (2018年8月23日 19時) (レス) id: fbfe464041 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 名無し65908号さん» お返事遅くなってごめんなさい。運営側にフラグ立てられてしまったのでどうすることもできず...。アプリではなく、サイトから見れば読めると思います...！ (2018年8月23日 14時) (レス) id: 0779bc8679 (このIDを非表示/違反報告)
名無し65908号(プロフ) - パート2のR18解除してほしいです、、。なんかスマホで見れなくなっちゃって(泣) (2018年7月8日 0時) (レス) id: 2d9b7a0d09 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - ｷｬ───(*ﾉдﾉ)───ｧキュンキュンします！続き楽しみに待ちます！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れもん
| 作成日時：2018年1月17日 2時
