お人好し ページ36
壱馬side.
壱｢なんで俺がこんなの…｣
翔｢何回かサボってるからやろ｣
壱｢あれは居心地いいAが悪い｣
北｢きゅまちゃんのせいにしなーい。がんばれ壱馬。おれは部活いってきまーす｣
数回サボった数学の補習プリント
今日までの提出なのをすっかり忘れてて
放課後にやるハメになった俺
常に成績トップな俺が珍しく放課後に机に向かってる姿が貴重だからか
教室の前に人だかりができていた
壱｢気散る…｣
翔｢うるせぇ！って怒ってきたらええやん｣
壱｢できるか、んなの｣
翔｢もうな、だいぶ壱馬の性格がひん曲がってんのバレてんで。今更優等生ぶらなくてもええって｣
壱｢…貶してんだろ｣
翔｢あ、雨強くなった｣
話を逸らすように窓の外を見る翔吾
つられるように同じ方を見れば、傘がいらないくらいだった雨がどしゃ降りになっていた
壱｢傘持ってないんだけど｣
翔｢うわ、それは残念。じゃ、先帰るわ｣
壱｢え、今俺の言ったこと聞いてたよな？｣
翔｢男と相合傘なんてしたないねん。きゅまちゃんのとこにでも行ったらええよ！傘入れて〜って｣
壱｢…早く帰れ｣
翔｢また明日な〜。補習ボーイ｣
教室の前の人だかりに挨拶されて爽やかに笑顔で返しながら帰っていく腹立たしい奴
クマ野郎…か
まぁ、傘持ってそうだけど
ちっちゃい折りたたみ傘とかしか持ってなさそうだな
たまたま顧問の先生が休みな今日
みんなは自主練してるんだろうけど
雨の中自主練なんてしてられない、帰りたい
さーっとプリントを終わらせて
荷物を持って人だかりを抜けた
職員室にプリントを持って行って、クマ野郎のことを考える
…傘なんて、パクっちゃえばいいよな
下駄箱で靴を履き変えようとした時、聞こえてきた頼りない声
ユ｢でも、Aが濡れちゃうよ…｣
『何とかなるって！バイト遅れるよ、早く行かなきゃ』
ユ｢…ごめん！明日返すからね｣
『うん！がんばってね、また明日！』
やっぱり…Aだ
あいつもしかして…１本しかない傘をユウちゃんに貸したのか？
ほんと…お人好し
まぁ、関係ないし と靴を履き替えて
置いてある傘から綺麗なの選んでたら
どうしよ〜… って呟く声
気になって覗いたら
カバン抱きしめながらやみそうもない雨を見つめてた
何やってんだ、ばか…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美憂(プロフ) - この作品大好き (2021年1月22日 19時) (
レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
yamizukikarenn - 色んな占ツク見てきたんですけどけどアソビゴコロが一番ドキドキしました！ (2018年8月23日 19時) (レス) id: fbfe464041 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 名無し65908号さん» お返事遅くなってごめんなさい。運営側にフラグ立てられてしまったのでどうすることもできず...。アプリではなく、サイトから見れば読めると思います...！ (2018年8月23日 14時) (レス) id: 0779bc8679 (このIDを非表示/違反報告)
名無し65908号(プロフ) - パート2のR18解除してほしいです、、。なんかスマホで見れなくなっちゃって(泣) (2018年7月8日 0時) (レス) id: 2d9b7a0d09 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - ｷｬ───(*ﾉдﾉ)───ｧキュンキュンします！続き楽しみに待ちます！ (2018年4月4日 20時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れもん
| 作成日時：2018年1月17日 2時
