ハニーバルーン ２【陸×壱×北】

みんなと ページ4

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父｢すいません、突然お邪魔して…｣


陣｢いえ！いつもAさんにはお世話になってます｣






家の前をウロウロしてたお父さん


連絡はしてたものの

心配になって来ちゃったらしい



女の子だから、って昔から何かと心配性だった






父｢元気そうでよかった｣


『一昨日電話したばっかりじゃん』


父｢それでも心配なものは心配なんだ｣


『みんな優しくていい人たちだし、大学も楽しいし、何も心配することないよ』


父｢…彼氏、とかはできてないのか｣


『……はっ！？』






険しい顔して何を聞いてくるのかと思ったら

まさかの彼氏


できてないよ って平静を装いながら言った後

少し離れた場所に座ってた壱馬くんを盗み見る


…と、すぐに気づいて ん？ って顔して見つめてくる


かっこ…いい…






父｢それにしても…何だか男ばっかりだな｣


『男の人しかいないもん』


父｢そうなのか…なに！？｣






どういうことだ！ って聞かれて

THE RAMPAGEっていうグループの人たちで、１６人いるんだよ

ってなんとなく説明した


そしたらお父さん、考え込むようにして下を向いて

しばらく黙ってた




…なんだろう、






父｢…A｣


『うん？』


父｢…帰ってきなさい｣


『…え？』


父｢今日中には難しいと思うから、一週間以内に荷物をまとめて帰ってきなさい｣


『な、に言ってるの…』


父｢ここをやめることについてはお父さんが話つけるから。…じゃあ、待ってるぞ｣


『ちょ…っと、待ってよ、』


父｢皆さん、お邪魔しました。失礼します｣






勝手に話すだけ話して

パタン、とドアを閉めて帰ってしまった


お父さん！ って何回も呼んだのに

１回もこっち見てくれなかった



なんで？

ねえ、なんで？






陸｢…どうかした？｣






玄関から戻らないわたしを心配してか

陸くんが声をかけにきてくれた



…わたし、楽しいの


ここで、料理作ったり

お掃除したり

洗濯したり

みんなとおしゃべりしたり



変わらない日常に彩がついたの


恋をして、失恋して、また恋をして



全部全部、ここに来なかったら経験できなかった






『り、くくっ…！』






思わず溢れ出た涙


振り返ってみれば、驚いた顔をしてわたしに近づく






陸｢どうしたの？｣


『お父さん…に、ここやめて…っ、帰ってきなさいって…、』






…やだよ、


まだ、みんなと一緒にいたい




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