星屑ハートブレイカー２ 【佐野玲於】

Heart 73. ページ24

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『…んぅ？』






もしもし？A？って、優しい声。


この声、知ってる。






『…かじゅまくん、だぁ』


壱｢え、酔ってるん？｣


『んーん、よってない』


壱｢…そ笑 今、玲於さんの家にいるんやろ？玲於さんは？｣


『…ねた』


壱｢なに、さみしくなって電話してきたん？笑｣


『わかんない、きづいたらね、かじゅまくんの声聞こえてきた…』


壱｢はぁ？笑｣






意味わからん、って笑う壱馬くん。


…なんだか、ほっとする。




壱馬くんだってきっと疲れてるはずなのに

なんにも言わないでわたしの話聞いてくれる。


やさしいな、うれしいな



そう思ってたらだんだん悲しくなってきて

話しながら泣いちゃった。






壱｢ちょ、ちょちょ…え？どうしたん？どっか痛いん？｣


『こころ…っ』


壱｢いや、え？なに、喧嘩でもした？｣






喧嘩…じゃない。


喧嘩の方がよかった。



こんな理由もわからず玲於くんに避けられるなんて…


…わたし、前に玲於くんのこと避けてたことあった。



玲於くんも、こんな気持ちだったのかなぁ…






『も…っ、わかんないよぉ…！』


壱｢なに？聞くから｣






わたしの話聞いて


うーん…って考えてくれる。



でも、壱馬くんにわかるわけない。

だって、そばにいるわたしがわからないんだもん、






壱｢なんやろなぁ…。玲於さんのものなんか隠したりしてない？｣


『そんなこどもみたいなことしません…』


壱｢…ごめん、ちょっと分からんわ｣


『ううん、大丈夫。ありがとう』


壱｢ごめんな、力になれんくて｣


『話、聞いてもらえたからすっきりした。ありがとう、壱馬くん』


壱｢お、酔い覚めたんちゃう？｣


『…元から酔ってないもん』


壱｢はいはい笑 玲於さんのとこ戻って寝な｣


『…玲於くんの所には戻んない』


壱｢どこで寝るん｣


『ソファで寝る』


壱｢明日体痛い〜言うても知らんからな｣


『絶対言いませーん』


壱｢どーやろな笑 じゃあ、明日。おやすみ｣


『うん、ありがとう。おやすみ』


玲｢…だれ｣


『ぎゃあ！？』






電話切った途端、聞こえてきた玲於くんの不機嫌な声。


びっくりして変な声でちゃった…






『壱馬くん、だけど…』


玲｢…………ふぅん、｣






不機嫌な声に

不機嫌な顔。


…なに、もう



玲於くんがわかんないよ…




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