Heart 85. ページ36
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ミ｢ちょっとこっちで仕事があるの｣
『長野で…仕事？』
ミ｢そう、ある人がね、ずーっとAが帰ってくるの待ってて｣
…うそ、
ある人って、うそだよね？
ミ｢わたしなんて鬱になりそうな程に言われたわ。いつ戻んの、戻してよ、って笑｣
『それ…』
ミ｢その人のその気持ちが態度にも出ちゃってたらしくて、新しくGENEの担当になった子が泣きながら相談してきたの。嫌われてるんですかね、って。その人は気づいてないんだけど、笑｣
『え…っ』
ミ｢知らぬ間にお偉いさんとも話してたらしくてねぇ〜。ほんとに何やるかわかんないよ、あいつは｣
困ったように話してるけど
ミキさん、なんだか嬉しそう。
担当になった子が泣いちゃうくらいの態度って…
想像したくないくらい、こわいよ…
その話してたら綺麗なホテルに着いて
ドアが開いた時にミキさんが小さく言ったの。
ミ｢おかえり、A｣
その意味を信じたくて
でもまだ確信は持てなくて
流れそうになった涙をこらえて
聞こえないふりをした。
ミ｢荷物は一旦預かるからとりあえずこの部屋行ってきて｣
『え、挨拶かなんか…？』
ミ｢んー、そんな感じ笑｣
渡されたカードキーを持って
ドキドキする胸を押さえながら部屋に向かった。
…あれ？
挨拶するのにわたしにカードキー渡すっておかしい、よね？
まだ来てない、とか？
…こわいな、一応ノックしよ。
２回、ノックしたら
ちょっとして開くドア。
期待と不安の先に見えた人は、
『玲於…くん、？』
玲｢カードキー持ってんのにノックすんなよ、笑｣
期待が、本物になった。
グイッとわたしを引き寄せてそのまま抱きしめる。
自然と閉じるドアを背に玲於くんを感じる。
…やっぱり、さっきの話、
『…っ、お偉いさんにまで、お願いしたの…？』
玲｢…だって、Aちゃんが現場にいないと楽しくないんだもん｣
『…なに、だもんって…。がきんちょ…っ』
玲｢…がきだから何でもできちゃうんだよ、俺｣
『…玲於くんっ、ありがとう…！』
点と点が繋がった。
わたしが今日長野に来たのは
GENEのヘアメイクに戻れたから。
GENEのツアーに帯同するから。
わたしがGENEの元に帰ってこれたのは
全部全部、玲於くんのおかげ。
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さく - 先にハニーバルーン読ませていただきました。まさか同じ作者さんだと思いませんでした！！どの作品も大好きです！これからも応援してます！ (2019年3月31日 22時) (
レス) id: 0b5409e2c9 (このIDを非表示/違反報告)
summermoon(プロフ) - ごめんなさい汗間違えて評価ボタン押しちゃいました……この作品大好きでもう読むの5回目なんです!!ほんとにごめんなさい。 (2018年12月23日 12時) (レス) id: 0648ee0eae (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんあや(プロフ) - 最高に可愛いくて最高にキュンキュンしました！甘々な玲於が見れてもうこっちまで溶けそうです笑 (2018年9月29日 23時) (レス) id: 78d74eec29 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - すごく面白かったです。素敵なお話でした！これからも応援しています。 (2018年9月14日 16時) (レス) id: 641198ffcc (このIDを非表示/違反報告)
KatayoseRise(プロフ) - このお話読んでFlow Back が好きになりました笑。玲於と女の子の感じが凄い好きです！ (2018年1月7日 14時) (レス) id: 151cd28ba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2017年9月3日 19時
