勿忘草が揺れる頃 ４【隼×北人】

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母｢隼くん！？びしょびしょじゃない、大変！お父さん、タオル持ってきて〜！とりあえずお風呂入っちゃいなさい！！｣


隼｢あ〜！すいません…っ！｣






家について

お母さんは隼を見た途端

目飛び出るんじゃないかってぐらい見開いて

慌ててドタバタ隼を迎える準備し出した。


お父さんは急いだあまり隼にタオル投げつけてて

焦って謝ってた。



なんで隼よりお母さんたちの方が騒がしいの…。






母｢びっくりしちゃった、バケツの水ひっくり返されたかのようにびしょびしょで｣


『…傘、持ってなかったらしくて』


父｢風邪ひく前にあれ作ってやれ。はちみつ生姜入りの紅茶｣


母｢あぁ、そうね｣






隼がお風呂入ってる間

やっぱり多く作られてたご飯を並べてた。


お母さんはお父さんに言われて

大山家が風邪ひきそうになった時に作る

体にいいはちみつ生姜入りの紅茶作ってる。



…隼、風邪ひかないといいな。






隼｢A〜！！パンツない〜っ！！！｣


母｢あらやだ！わたし持ってってなかった！？A、まだ開けてないのタンスにあるから持ってってあげて｣


『わたし…？』






男なんだからお父さんが持ってってよ…。


ちら、とお父さんを見たら

俺は行かない、とでも言うように咳払いをして目をそらした。


タンスから袋に入ったままの男性の下着持って

お風呂場に行った。






『隼？はい、これ』






ドアを少し開けて物だけ渡そうとしたのに

ありがと！と行ってドアを全開にしてきた。


腰にタオルだけ巻いた隼が視界に入ってきて

叫びそうになると

それに気づいた隼が焦ってわたしの手を引っ張って

口を抑えた。






隼｢今叫ばれたら俺変なことしたみたいになるからやめてっ｣






そ、そういう問題じゃないでしょ…？


少し目線を下にしたら

意外と鍛えられてる隼の裸が見えて

恥ずかしくて目をつぶった。






隼｢A、？…あ｣






何かに気づいたように声を出したと思ったら

ぐ、とわたしの腰引き寄せてきた。






隼｢…ねぇ、もしかして意識してくれてる？｣


『はっ…！？し、てないよ』


隼｢…嘘つく時の顔してる。嬉しい｣






頭を隼の胸に寄せられて

まだ火照った熱い肌がわたしの頬に触れる。


ドキドキと心臓が速く動いてて

隼も、緊張してるんだ…って。






隼｢大好きな人抱きしめるのって…やばいな｣






ぎゅ、と力をいれて

噛み締めるように呟いた。




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