flower 120. ページ21
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…北人くんだ。
この赤ちゃんみたいに柔らかくて
優しくて安心する匂い。
ずいぶん久しぶりに感じる北人くんの温もりに
また涙が溢れてくる。
北｢…大丈夫。分かったよ｣
『北人…く、』
北｢エレナさん、ごめんなさい｣
わたしを背中に隠すようにしてエレナちゃんの方を向く。
少し離れてた間に気づいた北人くんの存在の大きさ。
北｢俺…A先輩じゃなきゃだめなんです。俺から見たら誰よりもいい所がいっぱいなんです｣
エ｢っ…｣
北｢気持ちは嬉しいです。ありがとうございます。でも、A先輩のことそんな風に言う人は許しません｣
ゆっくり、はっきりとエレナちゃんに告げた。
…北人くんだけだよ。
こんなわたしにいい所がいっぱい、なんて。
エレナちゃんは北人くんの話を聞いて
部室を飛び出していってしまった。
『あっ…エレナちゃ、』
北｢追いかけちゃだめ｣
思わず1歩踏み出した足。
わたしを止めるように北人くんが腕を掴んだ。
…そっか。
今わたしが行ったら余計にエレナちゃんが悲しむ。
どうして恋って
みんな幸せになれないのかな。
北｢…嬉しかった。大事だって、言ってくれて｣
『もう…ほとんど無意識で…っ』
北｢その方が嬉しいよ｣
また涙を滲ませたわたしを見て
北人くんが困ったように笑った。
北｢…とられると、思ったの？｣
『だって…、北人くんとエレナちゃん仲良しだし…付き合ってたって言うから…っ、ずっと不安で、』
北｢待って、付き合ってたってなに？｣
エレナちゃんから聞いた話をそのまま北人くんに話したら
びっくりした顔してぶんぶんと頭を振った。
北｢付き合ってないよ！俺、好きになったのも付き合ったのもA先輩が初めてだよ？｣
『…え』
意外な言葉に顔が熱くなる。
…でも、嘘ってこと？
エレナちゃん、何のために嘘なんて…。
北｢その顔…信じてない？｣
『えっ…、いや、』
信じてない、わけじゃない。
でもすごく仲良しだから
付き合ってなかったとしても何かあったんじゃないかな、とか…。
北｢ひどい。俺よりエレナさんを信じるんだ｣
むすっとした顔をして唇を尖らせた。
お、怒らせちゃった…！？
『ご、ごめ…っ。そういうわけじゃ、』
北｢じゃあ、キスしてよ｣
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りんご - 泣けるぅー、気になるぅー、更新待ってます！ (2017年7月31日 21時) (
レス) id: 5224770d7d (このIDを非表示/違反報告)
塩玲於くん(プロフ) - ちょー気になる！！隼のとこに行かせたいけど、北斗ともいい感じだし・・・。 (2017年7月31日 17時) (レス) id: 2b42bc8970 (このIDを非表示/違反報告)
るん - 北ちゃんに頑張って〜〜〜！( ；；)って叫びたくなります！やばいです！ (2017年7月31日 15時) (レス) id: 45505a7be4 (このIDを非表示/違反報告)
こなつん(プロフ) - 北人頑張って欲しい...笑 ちょう続き気になります!! (2017年7月31日 13時) (レス) id: 655343e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーひ(プロフ) - 早く隼の所に行ってー！！！！！！笑笑 移行楽しみにしてます！ (2017年7月31日 11時) (レス) id: d907920963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん
| 作成日時：2017年7月12日 0時
