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大倉さんからメールが届いてご自宅にお伺いすることになった
「お邪魔します..」
「どうぞー」
めちゃくちゃ広いリビング..
男性の割にはきれいなお部屋にジャスミンのいい香り
「どちらのカーテンですか？」
「ここやねんけど、デザインは原田さんに決めてほしい」
「え！私がですか！？」
「センスないねん俺。この部屋の雰囲気に合わせて作って〜」
「わかりました。クレームは受け付けませんから」
「あたりまえやん！」
寸法測って窓の写真撮らせてもらって部屋をぐるりと見渡した
「では、これで失礼します」
「え？もう帰るん！？5分も経ってないで！？」
「寸法確かめにきただけですから。私この後も打ち合わせがあるので失礼します」
「お茶くらい飲んでってーや」
「..じゃあ少しだけ..」
「っしゃー！！」
それから1時間ほど大倉さんとお話をして打ち合わせに向かった
以前から頂いていた2件の注文も終わらせて
大倉さんの注文に取り掛かった
パソコンで生地やデザインを何パターンも繰り返して
部屋の雰囲気を思い出して窓の写真を照らし合わせて
気づいたら帰る時間になっていた
「Aさんまだ帰らないんですか？」
「ん〜..まだ終わらなそうだからもう少し仕事するよ！」
「..わかりました。お疲れ様でした」
「お疲れ様〜」
時計を見ると18時になろうとしていた
通常なら17時には退勤している
「あ、やっば！帰らないと」
そう言いつつもデザイン考えるのに煮詰まって
ひとりで飲みに行った
いつもの飲み屋で一人でいると
「原田さんおつかれさん」
「わっ横山さん！また会いましたね」
「隣いい？」
「はいどうぞ」
初めましてじゃないからか小1時間飲みながら話していた
「そいえば大倉頼んでたんは進んでるん？」
「先日お家にお伺いして大体の雰囲気は分かったんですが作業に取り掛かったのが今日からでなかなか思うようにできなくって..へへ」
「..家行ったん？」
「はい。寸法確かめに行くのはよくあることなので」
「..そうなんや」
「どうかしました？」
「いや..なんでもあらへん」
この前と同じだ。また浮かない表情の横山さん..
「あんなぁ。よく聞いてくれ！」
「なんでしょう？」
「俺原田さんのこと好きやねん！」
「はい？横山さんちょっと酔ってるんじゃないですか？」
「酔ってますよ！酔った勢いで言います〜！原田さんのこと好きや！」
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作者名：まるやん | 作成日時：2019年10月14日 6時
