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「そろそろやるか。動けるようになったし。」
「…服、これでやるんですか、私。」
私が着ているのは、スカァトだから動くと…
うん、まァ、中身が見えてしまうわけで。
別に意識している訳では無いけれど、
中也さん、男性だし。
「何か不都合あんのか。」
否、察しておくれよ中也さん。
そんな本気で判んない、みたいな顔をしないで…
言わなくてはダメか、ダメなのか。
「スカァトですよ。」
「アァ、そうだな。」
「動くんですよね。」
「アァ、勿論。」
一寸黙って中也さんの出を伺ったけれど、
全く気付かないご様子。
…鈍い、鈍すぎる。
「別に意識している訳では無いですけれど、
その…エェと…」
滅茶苦茶言いたくない。
何だか莫迦らしくなってきた。
もう黙って此の儘動こう。
「何だよ、気になるだろうが。」
「鈍い中也さんが悪いです。」
「俺のせいかよ。」
早く言えよ、そう急かす中也さん。
気づいていて意地悪しているのか、
本気で気づいてなくて本音なのか。
…後者だろうなァ。
「ご自身でお気づき下さい。」
そう言って私の全身をもう一度見る中也さん。
此れは傍から見たら、変 態だな。
「手前、今失礼な事考えただろ。
別に手前の体なんぞ興味ねぇからな。」
「あ、もしかして意識なさってます？」
「手前、殺すぞ。」
必死に否定する中也さんの姿が
余りにも面白くてクスクス笑が零れた。
「ったく、全然進まねェ。
アァ、漸く気づいてくださったみたい。
無線で連絡を取って貰い、これでやっと運動できる。
また暇になってしまったな。
「手前、サイズは。」
「
「どっちにするんだよ。」
入らなかったら困るから、中にした。
それにしても…
「中也さん、私の名前覚えてますか？」
「あ？Aだろ？覚えてんに決まってんだろうが。」
「じゃあその手前、手前って何でですか？」
一寸傷つく、と胸に手を当てた。
でも覚えていたんだ。
絶対忘れていると思っていた。
「手前のこと、名前で呼び必要あんのか？」
「必要は無いです。」
必要
判るかこの気持ち。
一切名前で呼ばれないと、忘れられているのかと
少々不安になってしまうだろう。
「ったく、めんどくせェな。
A。これで満足か。」
「あ、はい、ありがとうございます。」
「適当かよ！」
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作者名：はるんぱ x他1人 | 作成日時：2017年6月25日 21時
