貴方が嫌いです。【名前変換】 (ページ10)

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■Story.10 ページ10

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ﾎｯﾄｺｺｱを受け取って、

私は家に向かって歩き出す。

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涼介「俺と同じ方向なんだな。」

あ「そう、なの?」

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涼介「何で大っ嫌いなﾔﾂと

一緒の方向なの?

あー、ついてない、

ついてなさすぎる……

そう思ったでしょ。」

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ｺｰﾋｰを片手に、淡々と

喋る彼。

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人に嫌われてることをネタに

できるなんてすごい、

単純にそう思ってしまう。

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私はいっつも人の目を気にしてるし、

嫌われることは極力避けたいし……

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涼介「あのさ………」

あ「ん?」

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涼介「朝、悪かったな。」

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突然謝りだしたことで、

何となく塾にいた理由がわかった。

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涼介「ちょっとｲﾗｲﾗしてて……

完全に八つ当たり。

だから、そのｺｺｱはお詫びだから。」

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あ「別にいいのに……」

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涼介「俺もそう思った。

だけど、裕翔がうるせぇから。」

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少しでも優しいな、何て思った

自分に少しむかついた。

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あ「裕翔君は本当に優しいよね。」

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涼介「何だよ、その言い方。

本当は俺の方が優しいからな。」

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あ「自分で言う人に限って

そうじゃないんだよね。」

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長い帰り道が誰かと喋っていると

あっという間な気がした。

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