貴方が嫌いです。【名前変換】 (ページ6)

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■Story.6 ページ6

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教室に戻るとあの人がいるので

私は図書室で放課後を過ごしていた。

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あ「あれ、消しゴム…………」

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筆箱の中にあると思ってたのに、

なぜか見つからない。

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あ「嘘……教室に置いてきちゃった。」

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机に項垂れ、溜息をついた。

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「消しゴムないくらいでそこまで

落ち込むの地球上で一人だけ。」

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そんな言葉が頭上から降ってきて、

頭をあげると、目の前に消しゴム。

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ﾌﾟﾗｽ、

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涼介「よぉ、優等生さん。」

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小さく笑っている隣の席の彼。

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あ「私、別に優等生じゃないもん。」

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涼介「だったら、ただのいい子ちゃん?」

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とげのある言い方にむっとすると、

彼の人差し指が頬に刺さった。

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涼介「そう。感情は素直に出さないと

死んじゃうよ。」

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あ「えっ?」

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涼介「無理していい子ちゃんとか

優等生って辛いでしょ。」

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どこか分からないところを見ながら

彼はそう言った。

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あ「意外と、いい人?」

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涼介「意外とじゃないし。

俺、自分で言うけどいい人だよ。

もしかしたら、

A以上に優等生かもね。」

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初めて私の名前を口にした彼。

なぜだかそれが少し嬉しかった。

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