貴方が嫌いです。【名前変換】 (ページ41)

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■Story.41 ページ41

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ぐいぐい手を引っ張られ、辿りついたのは

少し薬品の匂いがする部屋。

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あ「具合、悪い……の?」

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そう尋ねると大きな溜息を吐きだし

私を冷めた表情で見る。

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涼介「俺じゃねぇし。」

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あ「へ?あ、裕翔君が

休んで……「それもちげぇよ。」

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背中がﾎﾟﾝｯと押されて

保健室の中。

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綺麗な保健の先生が私たちを

見て歩み寄ってきた。

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「今日もサボりかしら?」

涼介「ちげぇ。ｺｲﾂのこと見てほしいの。」

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ｺｲﾂと言われているのは紛れもなく私。

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あ「ちょっ……大丈夫です!

私、別に具合悪くなんか……」

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涼介「嘘つけ。顔色悪いんだから、

言うこと聞け。」

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保健室の先生の手が優しく額を包み込んで

少しひんやりする。

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「熱あるかもね、

測ってみましょうか。」

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涼介「やっぱりな、ﾏｼﾞでﾊﾞｶだな。

具合悪いなら休めよ。

授業中に倒れられても迷惑。」

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それ、熱あるかもしれない人に言うこと?

何て思うけど……

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何だかんだ言って、心配してくれたから

保健室連れてきてくれたんだよね。

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涼介「隣の席空いてるから

荷物置きにしよー。」

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彼はそう言って、保健室を出て行った。

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「工藤さん、好かれてるのね。」

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私に体温計を渡して

小さく笑う先生。

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あ「…………それは無いです。

嫌い、って言われてるので。」

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そう言って、私も小さく笑い返すので

やっと。

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