貴方が嫌いです。【名前変換】 (ページ33)

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■Story.33 ページ33

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あ「私、幸せだもん。

ﾏﾏとﾊﾟﾊﾟが傍にいてくれて……」

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何、嘘を言ってるんだろう。

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仕事で忙しくて、傍にいないのに。

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きっと、彼の言葉が当たりすぎて

悔しかったから反論したくなってる。

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認めたら、私の全てが

全否定されている気がするから。

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勉強を頑張れば

家族が喜んでくれる、

家族が笑ってくれる、

幸せでいられる。

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ﾏﾏとﾊﾟﾊﾟが傍にいてくれる。

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そんな私の考え全てが間違いだ、と

指摘されているように感じるから。

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涼介「なぁ…………」

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私の手首がそっと掴まれて、

視線が絡み合う。

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あ「な、に?」

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自分でも声が震えているのが分かって

頬に静かに涙が伝った。

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涼介「家についたらﾀｵﾙ貸して。」

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その涙に触れることも、

原因に触れることもしない彼。

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私の手に傘を握らせると、

一人で歩き出す。

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だから、私は急いでその隣に並んだ。

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涼介「走るとまたこけるぞ。」

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意地悪なことを言う彼の隣に。

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