貴方が嫌いです。【名前変換】 (ページ13)

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■Story.13 ページ13

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朝起きると、いつもなら

朝くらいは二人とも家にいるのにいなかった。

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会社に泊まってしまったらしい。

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寂しい食卓。

ﾄｰｽﾄと牛乳、フルーツヨーグルトを並べて

口に運んだ。

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あ「二人とも……忙しいんだもんね。」

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私もそれに負けないように

勉強頑張らないと。

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二人の笑顔を思い浮かべながら、

家を出た。

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塾の教材が入っている鞄は少し重い。

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背負いなおそうとすると、

ｸﾞｲッと後ろに引っ張られた。

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涼介「鞄、重すぎだろ。

肩はずれるぞ。」

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自転車に乗っている彼が横にいた。

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あ「はずれるわけないもん。」

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再び歩き出すのだけれど、

ずっとずっと鞄を掴んだまま

自転車に乗ってついてくる。

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あ「何がしたいんですか?」

涼介「暇つぶし?」

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あ「遅刻しますよ?」

涼介「俺が遅刻なら、歩きのAもでしょ。」

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あ「…………何なんですか。」

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涼介「え、山田涼介。」

あ「そんなこと聞いてるんじゃないです!」

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やり取りに疲れたころ、

曲がり角から裕翔君が来た。

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裕翔「あれ、いつの間に仲良くなったの?」

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涼介「なってないし。裕翔が来るまで

暇つぶししてたんだよ。」

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